湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

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【J2・第15節_vs松本山雅(A)】 『通過点』○2-1

観戦するだけでも気持ちが折れそうな炎天下の中、選手達は90分を戦い抜いた。その内容は福岡戦前半の延長線上にあり、あの日の出来がマボロシではないことを証明してみせた。0-3の敗戦にもブレずに新スタイルを貫いてみせた、会心の勝利と言っていいだろう。

この日のスタメンは、その福岡戦と全く同じ。よほどの手応えがあったのか、その形を崩すのを嫌ったか。ジネイ、しまむーがサブ登録。書いてしまうが、しまむーは途中出場で今期初出場。今後に期待。ゴール欠乏症の端戸と表原もスタンバイ。こちらは出番無かったけど。

キックオフから前に出る湘南。福岡はDFラインがスペースを埋める間もなく攻めこまれていたが、流石に松本は研究してきたか、必死にラインを上げてくる。福岡戦よりは”圧倒してる感”は少ないけれど、試合は湘南ペースで進んでいった。

湘南は序盤から少々強引でもDF裏に放り込んで意識させておいて、ブロックに少しでも隙ができたら空いたスペースでパスをつないでいく。セカンドボールも拾えていて、競り合いでも簡単には負けない。まさしく福岡戦前半の再現だ。

そのまま前半は終了。湘南はゴールこそ奪えなかったものの、前半ほぼペースを握ったまま、かつ簡単に失点しないミッションを完遂。しかし圧されていた松本も、耐えきってスコアレスは御の字のはずで、両チーム共に手応えはあったはず。

あとは後半、どちらが先制するか。そして2連続3連戦の6戦目にしてはあまりにハードすぎる酷暑のピッチ上で、どちらが集中して最後まで走りきれるかが問われることになった。

そして試合はいきなり動く。後半開始わずか2分。相手のスローインを奪って右に展開、上がってきたバイーアさんを経由して左へ。左サイドの俊輝からのクロスをGKが弾き、そのボールを岡本が再び頭で放り込むと、そこには野田。自らの身体をスクリーンにオーバーヘッド!

ダッシュで上がってきて展開に参加するバイーアさんも、左ワイドに開いてる俊輝も、あまり記憶にない姿。今年は選手がかなり流動的なのは感じていたが、これまでの延長線上にありながらも異質だ。福岡戦に続いてスーパーミドルで追いつかれても、湘南の足は止まらない。

決勝ゴールは、右サイドのコーナーキックから生まれた。飛びすぎたボールを左サイドで回収したバイーアさん、ボールを回してDFを翻弄。再び戻ってきたボールを、目の前のDFの寄せが甘いと見るや絶妙なクロス。ニアに走り込んだやーまんがドンピシャで合わせてゴール!

ここまで何度も足でシュートを打つ機会があっても決められなかったやーまん(公称168cm)が、ピンポイントで頭で合わせてのゴールというのも、サッカーの妙だろう。本人ノーゴールなのを気に病んでいたようだけど、これで吹っ切れてくれるといいな。

この時点でまだ後半17分。押し込む湘南/カウンター&パワープレーの松本の構図が続く。GKへパスを掻っ攫っての超絶決定機をやーまんが外したりなんてこともあったが、一進一退。ただ、1点差ではあったが、追いつかれてしまうかもという不安はあまり無かった。

そしてタイムアップ。決めてほしい選手がゴールしてくれた。ホームで連敗は避けたかったハードワークが信条の難敵に、最後まで走り負けなかった。それだけじゃなく、新しい湘南スタイルを体現し続けた。アウェイの地で手にした、勝ち点3以上の価値の勝利だった。

ひとまずハーフタイムまで観て、各選手の位置取りの平均みたいなデータが出てきたんだけど…松本山雅に比べると位置取り高いわ狭いわで湘南オカシイ。これがネオ湘南スタイル2017なのか。 #bellmare pic.twitter.com/DwRqaAipmu— レヴィ (@revys48) 2017年5月21日

それにしても、だ。DAZNの中継動画を観ていて驚いたんだけども、ここまでオカシイ結果になってしまう『ネオ湘南スタイル(仮称)』。福岡戦から唐突に現出したわけだけど、これは「偶然の産物」なのか「必然の通過点」なのか。

キャンプから準備していたってことはないだろう。まずは新規加入の選手に徹底的にスタイルの基本を叩き込み、その上で既存選手との連携を高めようとしていたはずだ。

結果こそ出ていたものの内容にはムラもあり、4月末の時点では大分戦(9節)で不甲斐ない敗戦を喫して、岡山戦(10節)で「基本の見直しと徹底」で原点に立ち返って…という感じだった。

ただ、福岡戦から新たな段階に入るということは、監督の中では決定事項だったのではないか。そこまでにベースを作れるだけ作っておいて、福岡戦から次の段階に移行することで、昇格候補のライバル福岡に対策を練らせないつもりだったのではないかと推測する。

福岡戦では結果はついてこなかったけど、突貫工事の準備でも『ネオ』はきちんと機能した。ここまで見越して準備をしながら序盤を闘っていたのなら、キジェさん恐るべし&誇らしい。この2戦で得た結果と自信は、今年のチームの指針となるに違いない。

これからの戦いでもベースになるであろう『ネオ』だが、ここ2戦でスタメンが固定だったのが少々気にかかる。誰がスタメンであっても同じようにできるようには練習してるだろうけど、杉岡氏が返ってくるあたりまでは、しばらくスタメン固定でいくのだろうか。

次節は平塚で山形を迎え撃つ。引分けが少々多めの10位なれど、ここ5戦負け無しで、直近2試合は松本山雅/山口に連勝してきている。上昇気流に乗って上位に食い込みたい相手を、返り討ちにできるか。ホームのサポーターに良い内容での勝利を見せてほしい。

幸いにも試合は16時キックオフ。…やっぱりこの時期に13時キックオフは無理だって。松本は暑かった~。自分はメインスタンドだったから試合中は日陰だったけれど、両サイドのゴール裏は炎熱地獄だったものなぁ。かき氷美味しかったですw。