今回のドローは、妥当な結果だろう。名古屋ドローの一報もあって勝ちたかったところでもあるし、実際勝てた試合だったとは思うけど、押し込まれたところから追いついたのは評価してあげたいところだ。”押し込まれた”原因が”監督と選手の意思疎通の齟齬”なのは問題だけども。
この日のメンバーで最大のサプライズは、秋元のスタメンだろう。あの痛がりようからユースのGK2種登録ときたら、怪我がヒドいと思うじゃないの。そんな高度な情報戦いらないw。
試合開始から、名古屋を圧倒したパス攻撃を見せる岐阜。多少パスがズレてもすぐに見方がフォローできるところにいるから、攻撃に大きな破綻が見られない。前半のうちに、あわや失点のピンチも何度かあった。ただ湘南も対応できてるように見えていた、のだけど。
攻撃の見事さとは裏腹に、岐阜の守備はそれほど固くないと思えた。前半の早い時間にコーナーから上手いこと先制できたし、こちらの攻撃もゴールに迫れていた。ポゼッションで上回られているとはいえ攻防は一進一退。前半終了時にはあんなスコアは予想もしていなかった。
ハーフタイム。岐阜はもっと前に出られると感じていて、実際に後半は攻勢を強めた。対する湘南は、リードしていることもあってか、自陣に引き込んでのカウンターを目論んでいたようだ。
後半の岐阜は、実にノビノビと攻めてきた。それもそのはず、どうやら湘南はチームの決め事にも関わらず、選手たちは前半のように前から奪いに行きたがっていたらしい。客席からも中途半端に感じたくらいなのだから、岐阜のサイドからはえらく緩い守備に見えていたはずだ。
>【湘南公式】4月15日(土)第8節 VS FC岐阜
http://www.bellmare.co.jp/2017_j2_8_gifu
>湘南曹監督、選手たちをピッチに呼び“青空反省会”
http://www.nikkansports.com/soccer/news/1808402.html
>湘南DF岡本J2初ゴール「こぼれてくるかなと」
http://www.nikkansports.com/soccer/news/1808423.html
湘南も選手交代と共に修正しようとするが、ベンチとピッチ内での”チグハグ”は収まらない。後半17分、ゴール前にふわりと上がったボールに走り込む選手を誰もケアできず、フリーで合わされて同点。さらにコーナーキックで無抵抗に先に触られて逆転ゴールを許す。
このままズルズル行っちゃったら流石に7G8Gからもブーイングかなと落胆したが、そうはならなかった。…もっとも試合後に6Gの一部からブーイング飛んでたけどね。メインスタンドの”攻めろ攻めろおじさん(仮称)”も「岐阜なんかにコレじゃあダメだぁ!」なんて言ってたな。
もっとも今年の岐阜の『豹変』を知っていたら、「岐阜なんか」なんて言葉は出てこないはずなんだけどな。自戒を込めて、できるだけ他のチームの動向にも注意していきたいものだ。
試合に戻ろう。逆転されてようやく湘南のベクトルも同じ方向に向き、意地の反撃が始まった。
後半34分、岡本の魂の無回転ロングシュートで、2対2。その3分後、石原がPA内で迂闊に手を出しハンドを取られPK、2対3。そして更に3分後。右サイドから攻める湘南、左サイドを猛然と駆け上がる石原にサイドチェンジ。石原からのクロスをジネイが合わせて3対3。
最後まで怒涛の攻防が続いたまま試合終了。流されたまま負けたアウェイ讃岐戦を思えば、我に返って反撃に出てドローで終えられたのだから、半歩進めた…ということにしておこう(何)。
後半から方針が中途半端なことになっていなければ、もっと楽な展開に持って行けたはず。実際パスワークで最後まで崩されて失点したわけでもなく、鉄壁の守備というわけでもなかったのだから。こちらの混乱で逃した勝ち点2で、チームの経験値を買ったと思うしかない。
キジェ体制になってから、こういう事自体初めてなんじゃなかろうか。練習でどうにも意図が伝わらないみたいなことはあっても、本番でここまで混乱するというのは記憶にない。新しいチーム、新しいチャレンジ。闘いながら、育てながら、J1を目指さなければ。
次節は再びホームで大分を迎え撃つ。勝敗的にも得失点的にもおおよそ戦績的は五分、勝ったり負けたりという感じの9位…なのだが、今は相手がどーこーではないかな。気がつけばここ3試合で8失点。あまりに失点が多すぎる。チーム全体で気ぃ引き締めていかなければ。
[BLOGOLA]: [湘南]曺貴裁監督が今季ここまでを総括。今後に向けては「インテンシティーをどれだけ上げられるかが大事」 https://t.co/pJL0BM6fwt #bellmare— EG_Blogola (@EG_Blogola) 2017年4月19日
ならば楽しみにしていよう。2017年版湘南スタイルの完成形が観られる時を。