湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

【YNC・第2節_vs大宮(H)】 『RAGE FILTER』×0-1

もう何度でも書くけれども、『湘南スタイル』はどんな相手にも勝てるようになるスーパー戦術というわけでもなく、曺監督は魔法使いでも何でもない。積み重ねて積み重ねてようやく手に入れた山の高みはあっけなく崩されて、再び五合目からチャレンジを始めているんだ。

リーグ戦の合間の菓子杯は、チーム全体の底上げの場でもある。当然レギュラー格よりも連携の煮詰めの甘いところも技術の足らないところもあるだろう。そして試合はゴール前の混戦を防ぎきれずに押し込まれ、その1点で逃げ切られて無念の敗戦…という内容。

ホーム未勝利という結果でも、スタジアムでは概ね好意的ではあったが、罵詈雑言なヤジが当然ながら増えていく。リアルでそうならば、ネット上では更にその傾向は増していく。

ツイッター民なので、当然ベルサポのツイートもよく目にする。大半は「何のまだまだ」と前を向いているが、一部のサポーターのネガりが、目も当てられないほどにヒドい。君ら、いつの間にそんなに湘南が強豪になったと勘違いしていたのかと思うほどに。

去年の最終戦から、キクシュン含めて5人入れ替わってるんだよ。それも替えの効かない選手ばかりが。去年あれだけの成績を残せた屋台骨が消え失せているのに、同じように上手くいくわけがないじゃないか。気持ちは痛いほどわかるが、今が我慢の時ってヤツじゃあないのかい。

神谷くんは初スタメンで、試合終了まで躍動していただろう。長谷川アーリアくんも合流数日にも関わらず、新しい風を吹かせていただろう。べラピも無難にセカンドGKを任せられるだけの力を示しただろう。攻撃全般だって何度となくチャンスを作れていただろう。

勝てないから苛立つ。苛立ちがフィルターになって、ピッチ上の選手の躍動までも見えなくしてしまう。どんなに輝くプレーがあったとしても「でも負けた」で上書きされてしまう。

もちろんもっと上手くやれただろうって場面も多かったけど、顔を真っ赤にしてヤジるほどダメだったとは思わない。挙句の果てに「走力を活かすならドン引きカウンターの方がマシ」とか言いだす人まで出てくる始末。きっと節穴の俺の目には見えない何かを見たんだろうけども。

走力があるから湘南スタイルなんじゃない。湘南スタイルを貫くためには走力が必要なだけだ。曺監督は「勝ってこそのスタイル」と言ったけど、それはスタイルを捨てて勝ちを拾いに行くという意味じゃない。それでもスタイルを貫いて勝ち取る勝利こそが求めるものだからだ。

俺は湘南ベルマーレのサポーターだ。2012年からの短い期間ではあるけど、キジェスタイルの湘南スタイルを愛し、支える者だ。勝てない苛立ちごときで、今まで培ってきてクラブのアイデンティティーになりつつあるサッカーまで否定するなんて、俺にはとてもできない。

『たのしめてるか』はサポーターの満足度を示すものじゃない。むしろ逆で『クラブと共に苦しめているか』というくらいの意味だと思わなきゃ。今、共にたのしまないで、どうする?

2013年の苦闘を思い出す。リーグ戦の初勝利は4月末の大分戦まで待たねばならなかった。戦績的にも似通った推移だけれど、三年前よりも今年の方が手応えはある。確実に。

次は再びリーグ戦に戻って、甲府戦。所属リーグがクロスするたびに、何故かとても濃密な対戦になる事が多い不思議な相手。勝ち点差は2、勝てばひっくり返すことができるだけの僅差で再び刃を交える。一番苦しんでいる選手と共に『たのしむ』ために、小瀬に乗り込むよ。