湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

【J1・1st第02節_vs川崎(A)】 『Hearts on Fire』△4-4

77分、湘南勝ち越し。正直、その瞬間は勝利を確信した。しかし我に返ると、残り時間はまだ10分以上ある。「耐え切るには微妙に長いな…」というイヤな予感は的中して、熱戦はドローで終わった。いや~ホント熱かったね! 悔しいね! 疲れたね!w

この日のスタメンは、パウリーニョボランチに、右CBに岡本拓也。ようやく少しずつ新戦力が融合し始めた。そして彼らニューカマーの躍動が、この試合の重要なポイントになった。

【13分】

正面にはまだ湘南の選手もいた。GK村山も身構えていた。でも大久保にはその瞬間、自分から見て右上にぽっかり空いたシュートコースが見えていた。それを瞬時に感じ取る嗅覚。そこに打てる技術。そこに打つためのトラップ。得点王になる選手というのは、こういうものだ。

【20分】

あまりに早い失点に、ちょっぴり心が折れかけた。ここで選手とサポが踏ん張れたからこそ、幸運が舞い込んだ。判定、オウンゴール。湘南ゴール裏も「あーありゃファウルだわ残念」からの「おいおい入ったってよラッキー☆」ってなもんで狂喜乱舞ですよ。

この判定に、やられた川崎側スタンドからは当然ブーイング。アレが無くても、他の理由で得点が入っていた。もしくは他のゴールが入らなかったかのどちらかですよ。そんなものですって、サッカーって。何にしても、湘南サイドには勇気を与える大きな1点になった。

【38分】

右サイドを抜けだした高山がボールを後ろに落とすが、星矢がボールを受け損なってゴール正面へこぼれてしまう。しかし想定外の出来事に、川崎DF陣も即座に反応できないでいた。そこに左サイドから走りこんできたダイスケが、DFとの競り合いに一歩勝ってシュート。

ハーフラインから一気に縦に駆け抜けた高山。思わず監督も頭を抱える大きなミスに、誰よりも早く反応したダイスケ。湘南スタイルの縦への意識とボールへの執念が生んだゴールだった。

【39分】

川崎も当然黙っていない。試合再開から縦に大久保→即座に右の小林悠にボールが渡ると、あっという間に決められてしまった。小林悠をフリーにさせたダイスケと三竿は何をしてたのやら。逆にこの1点は、川崎サイドにパワーを注入したゴールになったはずだ。

【41分】

キリノの右サイド突破から得たコーナー。後方からダッシュで突っ込んできたパウリーニョに合わせるトリックプレーが見事に決まる。難しい高さの左からのボールを、右足インサイドで豪快に蹴りこんだゴール。これで前半逃げ切れれば、後半優位に進められるぞ…なんて甘かったw。

【45分】

こぼれ球を拾われて縦にポンと出される。待っている小林悠、周囲には湘南の選手。これなら対応はできるだろうと思ったら。フェザータッチの優しさ100%トラップから、難しい角度にも関わらず間髪入れずキャノンシュート。こちらがシュートコースに入る間も無かった。

【ハーフタイム】

前半だけで3対3。前半終了間際の攻防でテンションの上下が激しくて、普段の以上に疲れていた。トイレは一ヶ所しか無いけど、広くてそれほど並ばなくてよいのが等々力すばらしい。

【後半開始】

川崎は後半から森本を投入、先に均衡を破りに出る。前半ロスタイムに追いつかれた勢いで、押し込まれて失点という形だけは避けたかった。実際、後半開始からしばらくは圧されまくった。

耐えて耐えてようやく流れを押し戻せたのは、星矢→山田、キリノ→藤田祥と立て続けに選手を交代させた65分くらいからか。そして冷汗まみれの我慢が、この後に実を結ぶ。

【77分】

左からのクロスを松本が…タクヤがヘッドで跳ね返したのが起点。それを受けた高山が、ボールを後ろに落として前方にダッシュ。そして、先程までの攻撃で川崎の選手が自分の前に一人もいないと気がついて、タクヤも右サイドを駆け上がる。そうだ、行ける時には行っていいんだ!

ボールは左サイドを駆け上がった三竿に渡る。この時点で川崎のDFラインは4人揃っていて、そのライン上に高山と大外のタクヤ。そこで三竿、相手に詰められる前にDFラインとGKの間に鋭いグラウンダーのクロス。ボールに追いつけないDF、動けないGK。絶妙のコース。

自分のところにボールが来ると信じて、自軍ゴール前から全力ダッシュしてきたタクヤの執念が実る。走ってきた勢いのまま足から飛び込むと、ボールはゴールに吸い込まれていった。

行けるべきタイミングだと思えば、阿吽の呼吸で誰もが前に出るのが湘南スタイル。3バック左の三竿のクロスから、3バック右のタクヤのゴールは、その存在がチームに溶け込んだ証だ。

【90分】

再び猛攻を跳ね返し続ける時間帯が続く。村山が好プレーを連発してチームを鼓舞するも、なかなか攻撃に出られない。川崎は長身の新加入DFエドゥアルドを前線に投入、パワープレーを狙う。湘南は高山を下げて”猟犬”大槻を投入、前からボールを追い回す。

右からのクロスを、マークについていたダイスケを振り切って小林悠が折り返し、最後は森本が頭で押し込んだ。森本の実にJ1での11年ぶりのゴールが、この試合のフィナーレ。

【終わってみれば】

得点こそ多く入ったけれど、CK2本だけというのが物語るように攻め切った形が少ない。前節に続いて、サイドの守備がとにかく脆い。まだまだスイッチが入った時の攻め上がりが足りていない。攻撃時にせめてあと1枚、誰かがついていって欲しいんだけどな。

去年の鹿島戦の再現はできなかったけれど、届かなかった勝ち点2と引き換えに、自分達の進む道が間違っていないという確信は得られたハズだ。あとはこの先に結果を掴み取るのみだ。

今日の試合本当に感動した。この状況からこの人たちに追いつかなきゃいけないと思ったら大変だけど、あの応援の中あのサッカーの中に自分も加わりたいと思いました。まだまだここから💪— 山根視来 (@mk22ymn) 2016, 3月 5

シーズン前の怪我で出遅れている山根くんだけじゃなく、この日試合に出られなかった、全ての選手達の心に火をつけたに違いない。もしかしたら、それが一番の収穫なのかもしれない。

【次節は観戦お休み】

次節はアウェイ広島。今回は遠征しないので、スカパーオンデマンド観戦です。去年の最終戦の大敗は、心に刺さって今も鈍い痛みを残している。今年は開幕戦で川崎に負け、名古屋に引き分けているので、なんと未勝利戦(笑)なのだ。何とか川崎戦の勢いをぶつけたいものだ。