残念ながら当然の負け、である。運動量に勝る相手に対して何人も足をつりながらも食らいついた愛媛の闘志に対して、この試合の湘南はあまりにもプレーが雑すぎた。勝利に値する戦いっぷりを見せたのは、愛媛だった。
困ったことに、湘南のプレーの雑さが目立ってきたのはこの試合だけじゃないということで。振り返れば"あの"千葉戦ですら、イージーなミスが散見されていた。以降、結果だけは付いてきていたからそこまで大きく問題視されず、一番出ちゃいけない形で表面化してしまっただけだ。
カウンターからチーム全体で攻め上がっていて、人数比３対１という状況でセンターラインを越えていこうとしたところ。そんなところでトラップミスして、一人でディレイしようとしていた相手にボールを再びゴール前に蹴りこまれるダブルクロスカウンター。キックオフから７分、今季最悪の失点だ。
きっちり足元にボールを納めていれば、パスコースはナンボでもあった場面だった。スコアレスだったとしても、終盤に相手の足が止まってきたところで得点機を生み出すこともできただろう。ミスからの失点から全てが難しい方向に試合が流れていき、守備を固められて攻めあぐむ間に更に歯車が狂っていった。
パスが通らない。通っても走る選手の勢いを止めるところにしか出ない。トラップが足元に収まらない。強引なクロスやシュートが明後日に飛んで行く。セカンドは拾われまくる。そんな状況でシュートとコーナーキックの数だけ増えても、勝利につながるはずがない。
ラッキーボーイ吉濱に救われただけで、前節福岡戦でも同じだったんだ。もしも先制点を許していたら、連勝が止まるのが一戦早まっていたかもしれない。今のチーム状況は、負けちゃった仕方がないな切り替えようってだけじゃ済まないくらいには、悪いように見える。
連勝が止まるのは、そこが目的じゃないのだから構わない。ただ、負け方の内容が悪すぎた。簡単に放り込むだけじゃなく、もっと相手を崩す方策は無かったか。大槻が負傷交代するアクシデントはあったにしても、もっとできることがあったのではないか…と思わずにはいられない。
兎にも角にも、開幕からの連勝という重荷は降ろすことになった。ここで今抱えている問題点を、簡単には修正できなくても少しでも快方に持っていけなければ、連勝の反動でチームが空中分解する可能性すらあると思ってるくらいには、心配している。
幸運にも磐田が松本山雅に敗戦、２位とのゲーム差は縮まらなかった。次節のホーム東京ヴェルディ戦では、歯車のガッチリ噛み合った湘南スタイルを見せて欲しい。心配が杞憂であったと安堵させてほしいものだ。
最後は、ニンジニアスタジアムのパノラマ。このスタジアムに３０００人は寂しいねぃ…。
