若いチームが新しいチャレンジをしているという事は、こういうことなんだろう。上手く回って
いるのに、細かいところでミスが絡んで結果がついてこない。これにてホーム３戦勝ち無し。これは偶然でも不運でもなく、まだまだ伸びシロがあるからこその、必然の生みの苦しみだ。
この日のスタメンは、Ｕ－２０Ｗ杯帰りの杉岡氏が即復帰。カレー食べ過ぎで不在のシュンスケの代わりのピッチ内キャプテンが、なんと未月。チーム内の期待の大きさを物語ると同時に、今のチームが今現在よりも未来を見据えている事を示す抜擢でもある。
そして前線に変化アリ。これまでスタメンではワントップがメインだったのに、野田とジネイのツインタワーを最前線に投入。その意図は、試合開始と同時に明らかになった。
新しい『湘南スタイル』の根幹は、ボール回しで相手の前線の選手を動かして、それによってできたＤＦラインとのギャップを使って攻勢に出ること…と解釈していた。この日はそれにプラスして、ツインタワーをＤＦラインに貼りつかせて、縦ポンとポストプレーを絡めてきた。
積極的にＤＦラインを押し下げる事で、より積極的にギャップを作り出して、そこを使って攻める。それが長崎戦の攻撃コンセプトだったのだろう。実際にスペースは生まれていたし、攻撃の形自体はそれなりにできていたと思う。上手く使えなかったというだけで。
なかなかゴールに結びつく展開には遠かった。攻撃回数に反してシュートまで持ち込めず、途中で奪われてカウンターの餌食。相手のカウンターはシュートまで持ち込めているだけに、こちらのハンパな攻撃が余計に目立つ前半になってしまった。
後半開始からジネイ→神谷にスイッチ。散々ＤＦライン後ろを意識させた後だけに、神谷投入でより攻勢に出たいところだったが、自分達のアクションが連動してくれない。何かきっかけが欲しい…というところで、ホームで久々のゴールが生まれた。
後半１２分。ゴールキックからサイドを抜けたやーまんがクロス。藤田祥が受け損ねたボールを相手ＤＦが半端なクリア、それを再びやーまんが拾い、ゴール前へ。湘南の選手は４人が詰めていたが、フリーで豪快に蹴り込んだのは、俊輝。これがプロ初ゴールというメモリアル。
ホーム２試合無得点だった湘南、喉から手が出るほど欲しかった先制点。本当ならこれで勢いに乗らなければいけないのだが、そうはならないのが今の湘南。ある種の不運と連携の不味さが重なって、またもや相手にスーパーなミドルシュートを決められてしまう。
長崎のＦＷ中村と競り合っていた未月が振り切られて、フォローに駆けつけたやーまんと体制を崩した未月が運悪く交錯、独走を許してしまう。その前には３枚ＤＦがいるのに、ペナルティエリア直前でまだ譲り合うように距離をとっている。ここ数戦この距離で決められているのに。
目の前で味方が振り切られているのだから、誰かが一人行くべきだったんだよ。人数がいるんだから誰かがスピードを落とさせないと。結局ビビったみたいな身体をひねったブロックの隙間から、豪快に決められて同点。やっとの想いで先制して、わずか５分後だもんなぁ…。
キジェさんは『青は藍より出でて藍より青し』の故事を引用して、選手を育てていく決意を示した。この川を下っていけば、いつか美しい蒼で海を美しく彩ってくれると、信じられるから。今はただ、信じる気持ちひとつを抱えてスタジアムで後押しするよ。
HAN-KUNさんきゅー！ヽ(*'▽'*)ﾉ #bellmare pic.twitter.com/2ZcbKDIoRs— レヴィ (@revys48) 2017年6月3日
次節はアウェイで徳島戦。いつぞやのボールボーイにアレコレした事件で元湘南のキャプテン岩尾が矢面に立たされていたのが、４月末だったか。ここ５戦無敗で７位まで上昇、上位対決に燃えているだろう。
湘南は、やらねばならないことはハッキリしているわけだから。勇気を持ってスタイルを貫くこと。それをゴールに結びつけること。ミドルレンジでもフリーで打たせない努力をすること。成長の痛みを結果につなげてきてほしいものだ。
あ、私アウェイに行かないどころか別のイベントに参加してしまうので生でも観られません。情報を遮断したまま夜にＤＡＺＮで観る予定。家に帰るとネットやツイッター観ちゃうから、どこかのネットカフェででも観ようかなぁ？
