湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

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【J1・2nd第17節_vs名古屋(A)】 『ノンプレッシャー』○3-1

空気が固まったかのように、物音一つしないほどに静まり返った満員のパロ瑞穂。そんな中、空気を読まずに響き渡る無闇に誇らしげなw『ベルマーレビッグウェーブ』。湘南の2016年最終戦は、名古屋を道連れに降格が決まったとは思えぬ「楽しい」エンディングとなった。

湘南のスタメンは、しまむー/ツボさん/バイーアさん/奈良輪の4バックに、前線は高山/やーまん/ジネイの3人。2戦連続で梶川がゴールマウスを守り、同じく2戦連続で大槻がサブにも入っていない布陣。この日は何と言っても、やーまん主役の日であった。

この日は強風が吹き荒れ、前半風下の湘南は高さのあるシモビッチめがけてゴール前に放り込まれるだけでもイヤだったはず。試合はキックオフから、連勝で良い形でシーズンを終えたい湘南と、勝って残留への大きな足がかりにしたい名古屋とガツガツとぶつかり合う熱い展開に…。

ならなかった。

名古屋は初の降格目前という自体に、先制点を奪うことよりも、失点を怖がっているように見えた。湘南の攻め上がりに対してラインをズルズル下げるばかりで、誰もディフェンスに向かってこない。空いたスペースを使って、湘南は更に縦横無尽に攻め上がる。

時間にしてキックオフからわずか6分。湘南は中盤でボールを奪うと、縦パスで中央の星矢へ。星矢が右サイドのやーまんにパスして、右側コーナー方面へ斜めに走りディフェンスを引きつける。やーまんはそのまま中央に自ら斬り込んで、PA外から思い切ってシュート。

やーまんのシュートは、闘莉王の身体をかすめてゴール左サイドネットに吸い込まれた。名古屋が喉から手が出るほど欲しかったはずの先制点は、奔放な攻撃からあっという間に湘南にもたらされた。これがプレッシャーのかかったチームと、開放されたチームの差なのだろう。

そこから前半はほぼ湘南のペース。途中コーナーから1点モノのピンチはあったけれどシュートは枠を外れ、ピンチ自体は単発に終始。そして35分、右サイドでボールを持った奈良輪へのチェックが甘くなったところから、ゴールが生まれた。

ボールをキープする奈良輪を外から追い越し縦に抜けるジネイ、縦パスを受けてセンタリング。ゴール前に走り込んだ高山が、古林氏の前に身体を滑り込ませてシュート。誰も高山を見ていなかったが、古林氏は古巣の攻撃を知っているのだから、予測してなきゃアカンとこだろう。

勝たねばならない試合で2失点で前半終了。名古屋はとうとう攻撃のペースが上げられないままだったが、後半開始直後からはようやくエンジン全開で反撃してきた。

後半5分、コーナーでの揉み合いでツボさんがホールディングを取られてPK、1点差。ここから俄然スタジアム全体が盛り上がり、名古屋の猛攻が湘南ゴールに襲いかかった。しかし湘南守備陣も、幾度となく訪れるピンチをGK梶川を中心に集中して守れていた。

2-0は危険なスコア…そんな言葉が頭をよぎり始めた後半15分。左サイドで相手スローインのこぼれ球を前方に蹴り出すと、やーまんと闘莉王の奪い合いに。やーまんが上手く身体を入れると闘莉王は倒れ、ボールは前方へ大きく弾け飛ぶ。やーまん、フリーでボールをキープ。

名古屋守備陣が5人戻り、ゴール前に走り込んだジネイと高山がボールを要求。やーまん、ここでゴール前に顔を向けてクロスを入れる素振りのフェイントを入れてから、ニアを豪快にブチ抜いてシュートを決めてみせた。やーまん会心の笑顔が眩しいw。

残留という使命のために戻ってきた闘莉王が起因のダメ押し追加点で、これにて残り30分で再び2点差。そこから先は一進一退。いや四分六で名古屋が押し気味だったか。名古屋の方にだけシュート本数が積み上がっていくものの、追撃のゴールに届かない。

当然なのだが、名古屋の選手には徐々に悲壮感が漂い始める。その一方で湘南の選手は…何やらとても楽しそうだ。苦しんだ時期が長かった今期、選手の楽しそうな姿を観るのは嬉しい。

そして、そのまま試合終了。やたら狭く限定されたビジターサポーターエリアは、時既に遅しとはいえ、会心の勝利での連勝に沸いた。痛いほどの無音のスタジアムで『勝利のダンス』こそ自重したものの、とても明るい雰囲気のまま選手達を送り出すことができた。

【161103_vs名古屋】アディショナルタイム~試合終了後【湘南ゴル裏】 (8:29) https://t.co/SSo17txUTO #sm29972597 #bellmare— レヴィ (@revys48) 2016年11月4日

これにて2016年シーズン終了。終わってみれば年間17位、7勝21敗6分で勝ち点27。15位新潟と16位名古屋は勝ち点30だったわけで、21敗のどこかを1勝1分以上にできていたら残留できていたことになる。…そしてソレが出来なかったから、落ちていく。

シーズン回顧録までネタは取っておくがw、屋台骨が抜けたチームに戦術が浸透するのが遅かった1stの連敗は多少擁護できたとしても、2ndの大連敗は盛り返す機会はあったはずだ。

サブ主体の天皇杯1試合で取り戻せるようなものなら、それはもうチームスタッフじゃなく選手の意識の問題だと思っている。デイリーの記事の中の、この日の主役やーまんやダイスケの言葉がウソでないのなら、プロとして何とも情けないことだなぁと感じる。

J2降格の湘南、選手に芽生えてしまったチョウ監督“頼み”/サッカー/デイリースポーツ online https://t.co/zKjkfQkz7X #bellmare— レヴィ (@revys48) 2016年10月22日

ただ、遅すぎたとはいえチームはスタイルを完全に取り戻した。そしてリーグ戦は終わったが、今年の公式戦が全て終わったわけじゃない。来週末には天皇杯4回戦、柏レイソル戦だ。リーグ戦では2戦2引き分けだった相手、これ以上ない決着戦の舞台だ。

まだ『湘南ここにあり』を示す舞台が残っていて、そこに調子を上げたままリーグ戦とほぼ同じインターバルで臨めるのはラッキーだ。連勝の勢いそのままに日立台に乗り込みたい。