湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

【J1・1st第09節_vs横浜FM(A)】 『歓喜の唄』○1-0

さて、何から書いたものか…。全てが始まったばかりなのに、まるで全てが終わったような達成感。我ながら単純だが、少しくらいは勝利の喜びに緩んでいても、許してもらえるだろう。

公式戦ここ6戦勝利無し。リーグ戦は開幕から7戦未勝利で、最下位。そんな状況での対戦相手が、19年(11戦)勝ってないマリノス神奈川ダービー。客観的に見れば、どうしたって分が悪い。チーム力と相性を考えれば『ラスボス級の鬼門』と言ってもいい相手だった。

内容的にはそこまで悪い内容だったことは少ないにしても、結果がついてこない。どうしたって心はわずかにブレる。ましてや前日に、同じ未勝利組だった福岡がFC東京から初勝利。湘南は戦績的にも精神的にも追い詰められていた。勝利という結果が是が非でも必要だった。

プロ野球死亡遊戯』さんで知ったのだが、オードリーの若林氏の著書に「ネガティブを潰すのはポジティブではない。没頭だ。」という名言があるそうな。まさしく湘南の選手達は、これまでと変わらず、マリノス戦に向けて自分達を磨き上げることに没頭してきたはずだ。

この日はいつもの3バックではなく、ツボさんとバイーアさんを並べる4バック。2ボランチではなく、パウリーニョを外して石川のアンカー。守備は整備しつつも、前の人数は減らさず。

背水の陣の決戦、当然選手達は期するものはあっただろうが、この日のスタメンには多くの元マリノス選手達。当然彼らには、かつての所属チームに自らの存在を示したかっただろう。

そして運命のキックオフ。選手達も気合いが入っていただろうが、この日の湘南ゴール裏も、これまで幾度と無く集ったアウェイの中でも一二を争うテンションの高さだった。

決まったメロディはあるはずなのにw、湘南のチャントはサポの気持ちの昂りに合わせて音階が変わってしまう。この日は最初から最後まで、選手を鼓舞できる音階と音圧で溢れていた。

ベルマーレ応援デカすぎ!!! pic.twitter.com/zGLgOPCmbo— まっちゃん (@qv1yPXIrg7vpSRh) 2016年4月30日

試合としてはスタッツ的にはかなり圧されてたようなのだが、ゴール裏からはほぼ五分に感じられていた。前からの守備もできていたし、裏に抜けられてもスピードで負けていなかったし、クロスは簡単には上げさせず複数人で対応、入ってきたボールも跳ね返せていた。

ボールを持たれていても、相手の攻撃に潰されて耐えしのいでいたのではなく、反発力を持って攻撃に転じることができていた。もちろんミスもあったけれど、攻撃の鋭さは今期一番だった。

何よりピッチからの『やってやるぜ感』は試合終了までスタンドまで届き、それを受けてゴール裏のテンションも最後まで落ちなかった。スタンドのボルテージは、いつだってピッチ上の選手達が主導なのだ。選手がサポに火をつけて、サポはその熱を持って選手を後押しするんだ。

前半、あわや失点の場面をポストに救われたりもしたが、首尾よく無失点で折り返した。すると後半開始直後に試合は動く。マリノスが試合に入りきれずに雑な守備を見せた瞬間だった。

右サイドからのスローイン。ダイスケが受けて、ショートパスをつないでマークをはがして再びダイスケへ。その間に長谷川アーリアジャスール(フルネームで書きたくなる名前よねw)がタッチライン側に走って縦パスを要求することによって、中央のスペースを開けたのがキモ。

中央で中澤にマークされていた高山、空いたスペースに縦にスルーパスを要求。ダイスケがパスを出す瞬間に安易に高山へのパスコースを塞ぎに行った中澤は、逆を突かれて対応が遅れる。斜めに抜けだしてフリーでパスを受けた高山、GKとのタイマンを制して豪快なゴール!

サイドに人をかけて攻撃が遅くなる傾向があったけど、こうやって相手選手を釣って動いてくれると、空いたスペースで勝負できるんだよね。この辺は意識してやってってもらいたい。今年取り組んできた攻撃の形で先制点を奪うことができたのは、進んできた道の正しさの証明だ。

先制点を取って更に加速できるかと思ったが、攻勢を強めてきたのはマリノス。前半以上に試合を支配されたが、やはり湘南は跳ね返す。守れている間に2点目が欲しかったけれど、その前に相手のシュートをパウリーニョが腕に当ててしまい、68分にPKを献上してしまう。

またハンドのPKで選手の頑張りが水泡に帰すのかとガックリしたが、GK村山が大仕事をやってのけた。コースをきっちり読んで、カイケのけして軽くはないシュートを弾き出した。

ここ数試合は集中したプレーで評価を高めていたものの、これまでサポーターからの信頼度は必ずしも高くなかった村山。この日の活躍で、今度こそサポに受け入れられたことだろう。信頼を失うのはあっという間なのがGKというポジション。これからも集中してやってってほしい。

心配なのはパウリーニョ。スタメン落ちでイライラしていたところに、偶発的ハンドによるイエローでのPK献上で怒り爆発。イエロー2枚目で退場になって拮抗したバランスを崩すわけにもいかず(?)、途中投入から短時間でベンチに戻されてしまった。巻き返しに期待したい。

PK阻止から試合終了までの約20分。なかなか自分達のボールにする時間帯も来なかったが、焦れずに粘り強く跳ね返し続ける。ホントにひやっとしたのはロスタイムにゴール前に放り込まれて、フリーで飛び込んだ齋藤学が触りそこねた場面だけ。最後まで集中は途切れなかった。

そして歓喜の瞬間。ゴール裏では選手達を観ている余裕は無かったんだけどw、帰宅してから映像を見れば、重圧から開放されて晴れやかな笑顔の選手もいれば涙する選手も。横浜から完全移籍の奈良輪なんぞ、ピッチに突っ伏して肩を震わせて歓喜にむせび泣いているではないか。

湘南のために、勝利の唄を。俺たちは叫ぶ、魂込めて。約3000人の歓喜の宴。リーグ戦初勝利の勝利のダンスは、ヒーローインタビューの高山を待って、全員で。なんという誇らしさか。アウェイでの勝利のダンスは、本当に格別で、最高だ!

終わってみれば、シュート数3倍差、こちらのコーナーキックはゼロという有り様。それなのに圧倒されてどうにもならない、何とか守るしかない…なんて空気には微塵もならなかった。やはりそれは、最後まで戦う姿勢を失わなかったからだと思うのだ。

【ハイライト】 横浜F・マリノス×湘南ベルマーレは、0−1で湘南の勝利!#スカパー @bellmare_staff▼J1全試合のハイライトを無料配信中!https://t.co/64uzJMO3Mb https://t.co/NLzISGJ87f— スカパー!Jリーグ (@sptv_jleague) 2016年4月30日

試合後に、元湘南の選手がブログを更新した。現カマタマーレ讃岐の選手で、湘南でもサポから愛された『平塚の男』馬場賢治。「心を動かすプレー」というタイトルで、この日の試合を観た感想を語ってくれている。今も気にかけてくれているのは本当に嬉しい。

次節はアウェイの鳥栖戦。劇的勝利の次の試合だけに生で応援したいんだけども、GW明けの福岡戦を優先して今回はお休みです。実家に寄生もとい帰省するのでw、ネカフェ観戦です。

たかが1勝、されど1勝。ようやくブチ壊した分厚く高い壁。あとは走りだすだけだ。今年の今後の試合、苦しくなったらこの日を思い出そう。今年の湘南に必要なモノ、全てがここにある!

最後の画像は、試合開始前の場内暗転演出「トリコロールギャラクシー」のあと照明が明るくなっていく途中のもの。実に湘南カラーだと思いませんか?w