湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

湘南2015 ~ゆく人くる人のこる人~

湘南は今年に全てを賭けている。仮にも優勝チームからスタメン格しか残さないというのは、控えめに言っても『異常事態』。悲壮感すら漂わせて血の涙を流しながら進める変革の先に、希望の光は待っているのか。

 

『2015シーズン チーム新体制及び選手背番号決定のお知らせ』

http://www.bellmare.co.jp/115833

『移籍情報 2014-2015 - 湘南ベルマーレ

http://www.jsgoal.jp/special/2014move/?c=shonan

 

もう後戻りができない程の、大きな変革の嵐。クラカンでスリム化を宣言していたようだが、それにしたってここまでやるとは。あまりに選手の出入りが激しすぎて個人別の記述では間に合わないので、去年の感想と今年の展望を交えつつ、ある程度まとめて書いていくことにする。

 

 

 

 

【ゆく人】武富 孝介→J1柏(復帰)

【ゆく人】丸山 祐市→J1東京(復帰)

 

どちらも最速昇格の立役者、是非とも残ってもらいたかったが…。武富はゴールはもちろん前線からの守備でもチームを支えてくれた。今年は二桁得点行くと思ってたんだけどなぁ。大槻離脱後のシャドーの主力ではあったけれど、時々空回りが目立った分だけ岡田と差がついたか。

 

マルは不動のセンターバックとして、上がり過ぎの(笑)ディフェンス陣の統率と広い視野からのパスで攻撃の起点になってくれた。失点数25というシンジラレナイ記録は、マルと秋元がいてくれたからこそ。試合を見ていてこれまでになく守備に安心感があった。

 

武富は中川と共に、ネル氏の去った柏の再建に大きく貢献するだろう。丸山はFC東京のDF陣の激しいレギュラー争いに揉まれて、更に成長するだろう。ひとまず今は、戦場で相まみえる日を楽しみにするとしよう。湘南に来てくれて、本当にありがとう。

 

【ゆく人】宇佐美 宏和→J1山形(完全)

【ゆく人】吉濱 遼平→J2群馬(完全)

 

この二人を手放したことは解せないし、納得できるものでもない。特に宇佐美はスタメン格だったし、吉濱も出番さえあれば輝きを見せてくれていた。思い返せば2012年の窮地を救ったのも吉濱であり、去年ホーム福岡戦での勝利も吉濱がいればこそ。

 

二人とも出場機会を渇望しての移籍なのだろう。共にJ1で戦うことに微塵も疑いを持っていなかったので、正直リリースでかなり狼狽した。チームとしても手放すのは身を切られる思いだっただろう。いてくれさえすれば確実に戦力になりえたはずの存在、本当に無念だ。

 

【ゆく人】亀川 諒史→J2福岡(レンタル)

【ゆく人】梶川 諒太→J2長崎(レンタル)

【ゆく人】岩尾 憲→J2水戸(レンタル)

【ゆく人】宮市 剛→J2水戸(レンタル)

 

彼らについては『保険』の意味合いもある…と思いたい。上3人は不動のレギュラーとはいかなくても戦力としては機能していたし、宮市は間違いなく将来の湘南を担う存在。出場機会を与えて成長を期待しつつ、所属としては手放したくないであろう選手達。

 

呼び戻したくなるくらいの活躍で、レンタル先でスタメンを掴みとってほしい。もっとも、後述するけれど最近の湘南のレンタルは片道切符なことが多いので、4人ともこちらで言わずとも必死に頑張ってくれるに違いない。活躍を見守っていきたい。

 

【ゆく人】鎌田 翔雅→J1清水(完全) ※去年のレンタル先はJ2岡山

【ゆく人】山口 貴弘→J2大分(完全) ※去年のレンタル先はJ2長崎

【ゆく人】荒堀 謙次→J2栃木(完全) ※レンタル先定住

【ゆく人】馬場 賢治→J2水戸(完全) ※レンタル先定住

【ゆく人】阿部 伸行→J2北九州(完全)

【ゆく人】中村 祐也→J3町田(完全)

 

片道切符になってしまった、もしくは怪我明け即移籍の選手達。プロの世界は厳しい…なんて一言では済ませたくない。選手の力を最大限に引き出した上で、湘南スタイルの純度の高い一握り以外は生き残れない。それがどんなにサポーターに愛される選手であったとしても。

 

修行終了で戻ってくると思っていた鎌田が、何故か(?)清水へ。ぐっさんは長崎定着かと思いきや、何故か大分へ。他の皆も移籍先が決まったのは、それだけの実力があってこそだ。湘南でその力を活かせなかったのは、いろんな意味で巡り合わせが悪かった…としか。

 

一年ごとに選手をふるいにかけ、湘南スタイルの純度を上げていくことが、チーム強化の道。新陳代謝を止めることは後退と同じ。そんなことは頭ではわかっているつもりなんだけれど、やっぱり寂しいね。栄光の2014年に至るまでの礎となった皆の、新天地での活躍を祈りたい。

 

 

 

 

ここからは未来を切り拓く湘南戦士達のお話。ウェリ方面の雲行きは怪しいが、嘆いても始まらない。痛くないわけがないが、チームのポテンシャルは2014年を越えていると感じている。

 

【くる人】高山 薫 ←柏(完全)

 

まずはコイツから始めなければなるまい。テメーどの面下げて一年で帰ってきやがったコノヤロウ、憎めないヤツめw。柏での活躍を観ていたので、まさかこんな展開になるとは思ってもいなかった。もっとも今の状況を考えれば、武富と同時に残っても出番は限られるだろうけども。

 

2012年の湘南は、高山のチームだった。不在の間に大きくスタイルの深化したチームに、湘南急行がどれだけ早く追いつけるかが鍵になる。本人も相当悩んだ末の決断だったはず。勝負の今年に戻ってきたその決意の重さを、言葉ではなくプレーで見せてくれ。

 

【くる人】藤田 征也 ←新潟(完全)

 

コバショー不在の一報の直後に獲得した征也。湘南の水にもすぐに慣れ、鋭い突破で何ども好機を演出してくれた。右サイドを宇佐美と共に埋めてくれた存在、返すには惜しいとは思ってはいたけれど、まさか本当にお迎えできるとは。イキイキしてたもんなぁ。

 

出戻り息子(笑)が戻ってきて、コバショーも復帰。宇佐美が去ったとはいえ、今年のサイドのスタメン争いは去年よりも激しいものになるだろう。誰がスタメンを勝ち取るのか楽しみだ。

 

【くる人】坪井 慶介 ←浦和(完全)

 

いやはや、自分が湘南を見始めてから最大のビッグネームの参戦。言わずと知れたレッズ一筋の元日本代表。浦和離脱の一報から即座に獲得に動いたフロントの仕事は素晴らしいの一言。

 

もちろん選手としての力も大きいが、その経験は大きな財産。チームもさっそく副キャプテンに指名、若き野望のカタマリの湘南戦士達を背中で引っ張っていくことを期待されている。まずは俺を越えてゆけと、ギラギラしたところも見たい。35歳、まだまだやってくれるはず。

 

【くる人】山田 直輝 ←浦和(期限付き移籍)

 

他のチームの知識はほとんど無い俺でも知ってるくらいの高い知名度の選手が、もう一人浦和から参戦。代表にも手が届くほどの実力はあれども、それを凌駕する怪我の多さで躓いている。

 

実力は折り紙つきなわけで、湘南のためというよりも何より自分のために一年間怪我なくプレーしてほしい。湘南スタイルとフィットしてくれたら、チームは更に活性化するだろう。

 

【くる人】アンドレ バイア[ANDRE BAHIA] ←ブラジル ボタフォゴ(完全)

 

マルの空いた穴を埋めるべく、噂によれば2年契約で獲得したと言われる強面のブラジリアン。フェイエノールトに長らく所属していた経歴を持ち、WCCFでカード化もされている選手。

 

マルはDFラインからのフィードとFKが攻撃のメインだったが、つべの動画を観ると豪快なシュートも見せてくれている。ついにディフェンスライン全員でのカウンターが火を吹くのかw。2015年版湘南スタイルの浮沈は、この男がフィットできるかどうかにかかっている。

 

【くる人】アリソン[ALISON] ←ブラジル ミラソルFC(レンタル)

 

若い湘南の選手の中でも、更に若い19歳。入団コメントは「夢の国ジパングに憧れる純朴な青年」そのものだがw、シュートもポストプレーもこなす頑強さもあるそうな。

 

わざわざ外国人をレンタルで獲得する以上単純な育成枠なわけもなく、即戦力かつ伸びシロに期待できるだけの能力を秘めている…と思いたい。ウェリ無き(仮)今、トップの位置に一番近いのは彼かもしれない。というか、スタメンを争うレベルでなかったら、ちょっと困るぞ。

 

【のこる人】岡田 翔平 ←鳥栖(レンタル延長)

 

鳥栖さんありがとう! 余裕あんなチクショウめ!w 豊田が鳥栖残留を決めたことと無関係ではないだろうが、それでも残してくれたのはホントにありがたい。武富とダブルでアウトだったら、2014年湘南スタイルの前線の中核がゴッソリ失われてしまうところだった。

 

ゴールへの嗅覚はチーム随一、勝負どころでは頼りになる男。去年のチームの「生き残り」として、レンタル延長してまで勝負を賭ける2015年も輝き続けてほしい。

 

【のこる人】遠藤 航

【のこる人】永木 亮太

 

ありがとう。ありがとう。ありがとう。何度言葉にしても足りない。二人が残ってくれて、俺らがどれだけ勇気づけられていることか。こんな頼もしいことはないんだぜ、わかるかい?

 

ボックスtoボックスを縦横無尽に駆け巡り、守備にも攻撃にもチームの核になるダブルの司令塔にしてダイナモ。どっちが力なのか技なのかはわからんが、このダブルライダーが揃っている間に、湘南ベルマーレの未来への道筋を確かなものにしなければならない。

 

万が一にもありえないことだが(!)、仮にまた一年でJ2に降格することになったら、チーム全体の構築をほぼゼロからやりなおさなければならないだろう。これは比喩でもなんでもない。

 

その時は、J1からの誘いを何度も断って湘南に残る決断をしてくれた二人を、別のステージに送り出す時だ。もちろん残ってくれたら泣くほど嬉しいけれど、二人をもう湘南の枠にしばりつけてはおけない。そうなったら、ここまでの完成度に引き上げるのに何年かかるか…。

 

だからこそ、今年の闘いは何度も書くけど重要。一世一代の大勝負、全てを賭ける価値のある大きな闘いだ。開幕からいきなり浦和/鹿島と『試される』相手だけど、乗り越えてみせてくれ!