湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

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【J2・第5節_vs松本山雅(A)】 『義兄弟』◯4-1

試合のほとんどを支配された。苦しんだ。何度も押し込まれ、ゴールに迫られた。それでも勝ったのは湘南だった。こういう展開で難敵に勝てるチームは、強い。自信が確信に変わる試合とは、こういうものだ。

とは言え、ホントに危なかった。冷たい雨と強風(…って今年多いな悪天候)の中、風下で押し込まれて耐えている前半に、一発でカンペキな形を作れた先制点。そのまま前半を無失点で切り抜けられたのが大きかった。

後半風上に…と思ったら風が巻いて後半も風下になったらしい(スカパー実況席情報)中、同点に追いつかれた時は「やはり引き分け止まりなのか」と覚悟したものだ。しかしチームはタフだった。凹むことなく即勝ち越してみせた姿に、選手達の意地を見た。

同じ監督のDNAを受け継ぐ「義兄弟」。湘南で共にJ1に挑み、今の湘南の土台を築いた反町監督が率いる松本山雅。今の曹監督以下、共に戦ったメンバーが多く残っているチーム。意識しないつもりでいても、意識しないわけにはいかない。それは反町松本も同じなはず。

試合の決着をつけたのは、反町サッカーを更に昇華させた『湘南スタイル』だった。ロスタイムに入ろうかという時間帯、後半も続いた松本山雅の猛攻を耐えに耐えた先に、今季ここまでのベストゴールが待っていた。

1.相手のコーナーキックを右サイドにクリア。

2.それを拾った後半84分に入ってまだフレッシュな岡田が右サイドをドリブルで駆け上がる。

3.攻撃に全力を賭けていた松本、最後列の2人で対応するが、ハーフライン手前で既に4対2。

4.岡田、中央にドリブルで斬りこんでDFを引きつけつつ、左サイドを疾走するダイスケにパス。

5.中央に縦に並んだDFの向こう、右サイドを岡田を追い越して永木が駆け上がっていく。

6.最後列のDFがダイスケに対応しようとした瞬間、ダイスケはドフリーの永木にトドメのパス。

7.永木、ワントラップしてから、ゴール左のサイドネットに落ち着いて流し込んで、ゴール。

…なんという完璧なカウンター。それを可能にした、この時間帯でも止まらない運動量。戦術意識を共有するから、チーム全体で一気に押し上げられる。ボールホルダーを追い越して人数差を作り、DFを置き去りにしてのゴール。見ていて身震いがするほどの素晴らしいゴールだった。マーベラス

これで心を折ったか、ロスタイムにもゴールも生まれて、結果としては大差の試合になったけれど、繰り返しになるけど、本当に厳しい試合だった。カウンターの前に同点に追いつかれていたら、どうなっていたか。

だからこそ、ようやく確信できた。今年の湘南、イケるよ。このまま成長していければ、どんな相手でも胸を突き合わせた勝負ができるだろう。価値ある開幕五連勝の誇りを持って、戦っていきたい。

試合終了後には、あの岩上が湘南ゴール裏にやってきて挨拶をしたそうな。湘南在籍時の岩上チャントを送られて、涙したらしい。試合中にもGKにアフターチャージした大槻の頭を叩いて笑顔で注意するシーンなども見られて、自分の中でもわだかまりが今日で溶けた気がする。これで心から松本の岩上を応援できそうだ。

次節はホーム平塚で岡山戦。桜もきっと満開の平塚総合公園で、できることなら小春日和の中で、試合を楽しみたいものだ。今日松本まで遠征して、氷雨の中で応援したサポーターへの御褒美のためにも。