湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

【J1・第33節_vs横浜FC(H)】『夕映えプレゼント』◎2-1

前回の記事で、こんなことを書いた。

湘南は勝てていないのだから、正直勢いでは分が悪い。ならば何で勝つのかといえば、結果が出ないなりにも積み上げてきた事前準備の方向性の正しさを活かすことと、地の利と、サポーターの後押しで勝つしかないのだ。

まさしく湘南は、『事前準備の正しさ』で相手のストロングを封じ込め、ホームに集ったサポーターは、配布されたハリセンの発生する破裂音に"祈り"をのせた。たとえ声は出せなくても、その一体感は最後まで選手を奮い立たせたことだろう。

スタメン

杉岡も大野も不在で、CB左には山本さん。CBセンターが大岩さん、広教はCB右に回る、初のフォーメーション。監督コメントから察するに、相手に合わせて選択している模様。この日も"眼力"の正しさを示してくれた。

だが、その右に回った広教が…またもや。またもやである。

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とにかくね。今年の広教は致命傷になりかねないプレーが多すぎる。正直げんなりしたし、周りの客席も一気に熱が冷めてたもんな。流石にここまで続くと、フォローが難しい。広教ならではの良いプレーもあるのは理解するけれども。

ボランチに回って攻守に広い範囲をカバーするか、競争の激しい中盤のサイドで運動量を活かすのか。いや俺はそれでもDFとして生きていきたいというなら、何かを革命的に変えなければ。この日の涙がそのきっかけになってくれればいいんだが。

それにしても、この大事な時期におスギや名古のレンタル組が不在なのは、いったいどうしたものか。いや、どうにもならんから不在なんだろうけどもさ。

試合

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キックオフから激しく…というよりも慎重なというか、探り合いのような展開。持ち味を双方ともに存分に出せないまま、前半終了。こういうときには、ドッカンミドルや信じられないミスから試合が動くんだよな~なんて思ってたら(以下略)。

時間にして63分、本当にダメなときはここからズルズルといくところだけど、この日は流石にこのままでは終わらなかった。緊張の展開に水をさされて一時冷えちゃったスタンドを煽るように、熱を帯びてゴールに迫る選手達。

ターニングポイントは、71分に相手のDFガブリエウが負傷退場したあたりか。急遽の交替につけこむように、湘南も75分に高橋諒とやーまんを投入。圧力を増していく攻撃に、スタンドも再びハリセンの破裂音が激しくなっていく。

そして78分。谷からのスローイングを右サイドでつないで持ち上がり、やーまんが低いクロス。ウェリに通るも交錯してボールがこぼれるが、そこには後半から入った大橋がいた。慌てず冷静に、軽く浮かせたようなシュートでゴールに流し込んだ!

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同点に追いついて、ボルテージの上るスタジアム。舘と町野を投入して更に圧を上げていく湘南。これで追いつけなければウソだと思いつつも、押し込みながら決めきれずに過ぎていく時間にジリジリと焦りも出てきた終了間際の89分。

右からのCK、キッカーは岡本。右足からの蹴り出されたボールはゴールからぐんぐんと離れていく軌道。誰も反応できないところに待ち構えていたのは町野、叩きつけるようにヘッド。GKの正面で大きく弾むところに、やーまんがいた。

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ヘッドでコースを変えたシュートは、反応できないGKの腕をすりぬけてゴールへ。ラスト1分で、ついに湘南は勝利の権利を手にした。

ふざロス7分を耐え抜き、死守した珠玉の勝ち点"6"。スタンドでも泣いている人もいた。やーまんも泣いていた。石原は泣き崩れていた。山口新体制での初勝利は、かくも劇的かつドラマチックなものとなった。

総評:☆☆☆☆☆☆☆☆

ようやくの、内容を伴った会心の勝利と言っていい。あの失点が無かったら、もしくは相手のスーパーなシュートで入れられた失点だったなら、☆が1つ増えていた。

チームとして出来る準備を最大限にして、サウロ ミネイロを中心とした好調攻撃陣を跳ね返し、攻撃では速攻遅攻を織り交ぜて攻略していった。選手交代も当たり、交代選手が得点に絡んでいっての逆転勝利だ。

方向性について「これでいいんだろうか?」という疑心から「これでいいのだ!」と確信できたことは、間違いなく残り5試合への追い風になるだろう。それは選手もそうだが、サポーターにとっても、だ。

正念場でチームとサポーターが文字通りの一丸となれた。6ポイントマッチを勝ったこと以上に、そのことが一番の収穫なのかもしれない。

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試合後

途中交替でベンチに退いていた広教が、勝利した瞬間からボロ泣きしていたらしい。試合後に選手が場内を一周する時も、タオルを頭からかぶって泣きながら、岡本に背中を押されてトボトボと歩いていった。まぁ気持ちはわからんでもない、んだが。

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プロとして生きていくのなら、それがどんなに重くたって、背負っていかなきゃイカンのだ。これで腰が引けてプレーに"らしさ"が失われたら、それこそこの日のミスが無駄になる。だから、歯ぁ食いしばって顔を上げて、前を向いてくれ。

久しぶりの勝利に酔いながら、ビジョンに映るその日のハイライトを見つつボケーッと座ってた。立ち上がると、スタンドの向こうから美しい夕焼けがスタジアムを照らしていた。天からのプレゼントを背に、優しい気分でスタジアムを後にした。

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次の試合は

ルヴァン決勝を挟むからちょっと先になるけど、11月3日の水曜日に、アウェイで札幌戦ですよ。最後の連戦、逆に言えば、ここで勝てれば更に勢いにのって週末の試合に臨めるということでもある。

札幌さんは調子に乗り切れず中位で勝ったり負けたり。前節は選手2人が怪我で離脱しながらも、福岡とスコアレスドロー。シュート4本に抑えられていたりするのが、少々気持ち悪い。変にパワーを貯めていなければいいが。

さて、久しぶりに水面(残留ライン)から顔を出せた湘南ではあるが、まだ何かを手にしたわけでもなければ、何かが決まったわけでもない。簡単に順位がひっくり返る差でしかないのだから、1つでも多く勝ち点を積んでいくしかない。

相性的には良いイメージは無いが、壁をブチ破った勢いそのままにぶつかっていきたいところ。気になるのは広教の精神的ダメージだが…はてさて。

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【J1・第32節_vs鳥栖(A)】『乗れぬ追い風、届かぬゴール』△1-1

好事魔多し…というほど好事だらけだったわけではないが、このまま終盤になだれこむなら、最後の最後で決勝ゴールを奪えるのではないかという期待感があったんだ。ところが、交替を5人終えてた後になって、コバショーがアクシデントで負傷。

交代もできずにピッチに残るものの、もはや全力で走れないコバショー。実質10人で逆転へのパワーを絞り出すことはできず、血涙のドロー。勢いに乗り切れないチームの現状を表すかのようだった。

スタメン

おスギが不在で、代わりのスタメンがちょおお久しぶりの大野。大岩はスタメンに戻れないでいるが、ここから先はセンターCB石原で駆け抜けるつもりなのだろうか。いやそれでもいいんだけど…って何度も書いてるからこの辺はもういいや。

2列目には最近すっかりスタメンが板についてきた平岡。両ワイドは岡本&畑、最前線は町野&ウェリ。平岡はデビュー直後から物怖じしない思い切りの良いプレーをしてたけど、この日も見事に先制ゴールを演出してくれた。未来は明るいな。

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総評:☆☆☆☆

ラストスパートに賭けることすらできなかった運の悪さで☆が1つ減ったという感じかなと。これで残留を争う終盤戦でなければ「次だ次!」と切り替えられるんだけど。

例によって前半は良かった。ボールを鳥栖に持たせているものの容易に侵攻は許さず、返す刀でゴールに迫ってみせていた。きっちり先制もできたし、前半から相手にペースを握られるよりはよっぽどいいのだ。

後半相手が盛り返してきても、同点に追いつかれこそしたものの(少々安い失点だったりもするのだが)、そこそこ良い戦いが出来ていたように感じている。ウェリがネットを揺らしたけどオフサイドだったり、チャンスもあったんだ。

これにて監督交代から公式戦6試合で2分4敗。結果こそついてこないが、スカウティングと事前準備が正しくなされていることは、試合の前半の戦いが好調なことが示している。けして間違った方向を向いているわけではない。

問題は、後半の相手のギヤチェンジについていけなかったり息切れしたり集中しきれなかったりで、尻すぼみになってしまうことなわけで。そこの部分も徐々に解決されつつあるようには見えるんだよな。本当にあとは結果だけ。

その結果を出すのが大変なんだけど、そこはもう信じるしかないんでね。信じるチカラのひとつになるために、次戦はちょお久しぶりにスタジアムに向かいますよ。

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次の試合は

我らがホーム平塚で、横浜FC戦。神奈川ダービーですよ。

夏にちょお大型補強を敢行しても低迷していたが、勝負の終盤戦でようやく歯車が噛み合ってきた模様。直近3試合は2勝1分、前節は同じく降格圏の仙台を寄せ付けず、連勝の勢いそのままに乗り込んでくる。

湘南は勝てていないのだから、正直勢いでは分が悪い。ならば何で勝つのかといえば、結果が出ないなりにも積み上げてきた事前準備の方向性の正しさを活かすことと、地の利と、サポーターの後押しで勝つしかないのだ。

『勝つか負けるか』では足りない。『勝つか、勝つか。』どうやって勝つのか、という段階はとうに過ぎた。この直接対決で勝てぬようなら、大分と横浜FCに一気に追い越される未来が待っているだろう。三栄建築設計様御前試合、必勝しかないぞ。f:id:revys48:20211021200435j:plain