あの先制点が、桜さんの思惑を大きく狂わせたんだと思っている。それほどに桜大阪にとってはダメージの大きい失点であり、湘南にとっては望外の…もっと言えばラッキーなゴールだった。何せクロスのミスキック(だよなぁ?)だったのだから。
右サイドからのコバショーの右足のクロスは、巻いてくることもなくゴールに一直線。それが逆に目測とタイミングを誤らせたか、キャッチしたGKがボールごとゴール内に倒れ込んでしまう。ノーゴールの判定だったが、VARによりゴールに変更。
驚くべきことに、ノーゴール判定からゴールに変更になったのは、VAR導入後初めてなのだそうな。VAR導入早期化のきっかけになったのが『あの』浦和戦のノーゴール判定だったことを思えば、年月を経てようやく因果は一周したのだろう。
J1早期VAR導入の火付けとなった「幻のゴール」
— 攻劇 (@kogekidogso) 2021年8月25日
Jリーグ主催のVAR有試合282試合目にして初“ゴールインしていない→ゴールイン”の判定修正がされました
そしてゴールが認められたのは、あの試合でノーゴールと判定された湘南ベルマーレでした。なんたる運命 https://t.co/ub7oudKdWX
スタメン
【J1リーグ第26節 C大阪戦(A)スタメン】
— 湘南ベルマーレ (@bellmare_staff) 2021年8月25日
GK: #谷晃生
DF: #石原広教 #大岩一貴 #杉岡大暉
MF: #古林将太 #茨田陽生 #田中聡 #池田昌生 #畑大雅
FW: #タリク #大橋祐紀
サブ:富居 舘 岡本 大野 山田 三幸 石原直 #bellmare pic.twitter.com/NZ50dpumQ9
ほらーウェリいないじゃーん。やっぱ普通に痛みをこらえてプレーしてくれてたんだと思うぞ。週末までにコンディション戻せるといいんだけど。
もう大岩がセンター…というか広教は右サイド固定になったんだね。浮嶋さんが求めるラインコントロールって、そんなに特殊なんだろうか。仮にも他で主力でやってきた本職DFが、使い物になるまでこんな時間かかるモノかね。
試合
冒頭の先制点が公式記録で前半の4分。これは流石に早すぎる。こりゃあ桜さんが逆襲してくるには十分時間が残されてるなー怖いなーなんて思っていたんだが。シュートこそ打たれるものの、怖い場面にならない。
プレスでサイドに追いやって複数人で刈り取ってからの反撃…というパターンが何度も見られ、サイドの攻防戦で優位に立てたことが試合の展開を楽にした。こうまで前からのプレスが機能してくれると、守備はやりやすかっただろうな。
2点目は27分、右サイド遠目からのFKをタリクが頭で合わせてのもの。こんな早い時間に2点のリードとか見慣れてなくて落ち着かなかったがw、2点差は怖い怖いと自分に言い聞かせていたものだ。何せ浮かれるにはまだ早い。
その次の1点が、前半の終了が見えてきた42分に湘南に生まれた。左サイドの攻防から田中の超絶オサレなヒールパス、タリクが速いボールを入れると大橋もヒールで落として、走り込んできた茨田の美しい低空ミドルシュート!
この3点目が大きかった。前半のうちに3点のリードが奪えたことで、チームも観ているサポーターもw少々の余裕が生まれた。あとは後半盛り返してくるであろう桜さんの猛攻を、何とかしのげばいい。できれば無失点で終われたらサイコー、みたいな。
ところが後半も試合を先に動かしたのは湘南だった。自陣深くから左サイドを駆け上がる畑が守備をブッちぎってゴールに迫り、大橋にボールを落とす。この時点で3対1、ゴール前にタリクがドフリーだったが、大橋はゴールしか見えていない。
大橋のシュート、跳ね返されてもシュート、こぼれ球をシュート。大橋の執念が3発目にして相手ゴールを穿つ。正解は真っ先にタリクにパスを出すことだっただろう。それでもここで決めに行った大橋のFWとしての本能を評価したい。
この後さらにコーナーから石原直樹のフリックを大岩が押し込んで、なんと夢スコに到達するお祭り騒ぎ。無失点で終われなかったのは御愛嬌か。シュート数が相手の半分とは思えないほどの、完璧な勝利だった。
総評:☆☆☆☆☆☆☆☆☆
無失点で終われなかったという贅沢な減点で☆9。まさかウェリ不在でここまで爆発するとは、試合前には想像もしていなかった。まさに"湘南の暴れん坊"ってヤツだ。
前回対戦時の延長線上の闘い方らしいけど、それだけではここまでハマるまい。クルピ監督が解任されたように、桜さんの中で歯車が噛み合わない状況だった。そこにダメ押しで、いきなりラッキーパンチが入っちゃってガタガタと大崩れ…と。
それでもウェリ不在の中での5得点という結果については、チーム全体に大きな自信をもたらしてくれたことだろう。急なケチャドバで変に調子にのることなく、かつ勢いには乗ってw、地に足をつけて戦っていってもらいたいものだ。
それにしてもここ数試合、大橋に自分のプレーで湘南を勝たせるんだという雰囲気が出てきたのがホントに頼もしい。ストライカーとして覚醒し始めたのだとしたら、終盤のキーマンになれるかもしれない。というか、なってくれ。まだまだ穫れるぞ!
次の試合は
日曜日に平塚で浦和さんを迎撃ですよっと。上位2チームからは離されてるけど、ACL出場圏争いについていっている。直近でも3連勝中と好調をキープ。残留争い渦中の相手なんぞ、電車道で蹴散らしていきたいところだろう。
湘南はサイコーの勝ち方をして降格圏から脱出してみせたものの、当然ながらまだまだ安心できるものではない。弾みのつく流れのうちに、もう少しだけ勝ち点を積んでおきたい。今は必死にW大阪の背中を追いかけていこう。
今回上手くハマったとはいえ、やはりウェリがいるのといないのでは大違い。大きな怪我ではなさそうなのが救いではあるが、浦和戦に間に合ってくれることを祈る。
おまけ
#谷晃生 選手がアジア最終予選を戦う日本代表メンバーに選出されました‼️
— 湘南ベルマーレ (@bellmare_staff) 2021年8月26日
A代表への初選出です👏👏
「たくさんの方々のサポートがあることに感謝の気持ちを忘れず、より大きな責任感を持って地に足つけて自分らしく頑張ってきます」
晃生、おめでとう✨https://t.co/tTqHMYwuBy#bellmare #ベルマーレ pic.twitter.com/91BYnIaNQp
谷がついにA代表に…これで更に成長が加速してしまうな。東口が招集されずに谷が招集されたということは、もしかしなくても順列はイコールに限りなく近くなったということ。来年どうするのかね、ガンバさん。
とにもかくにも、これでワタル&山根と共に湘南のDNAが3人もA代表に。これはいつも以上に応援に熱を入れねばなるまい!ヽ(`▽´)/