湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

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【J2・第23節_vs東京∨(H)】 『深化の真価』○2-0

焦れずに仕掛け続けられる忍耐。粘り強い守備。それらを支える最後まで走りきる走力。何だか短期間で随分と勝負強い大人っぽいサッカーができるようになってきたじゃないか。高山とシュンスケが不在の中でここまで仕上がってきたのは、喜びと同時に驚きでもある。

二ヶ月前の福岡戦に突如現れた(ように見えた)2017年版湘南スタイルの、今回が一応の完成の日なのかもしれない。戦力的に万全でないところで単独首位。ここにムルジャが入って、更なるオプション追加による化学反応が起こるのだから、今後に楽しみしかない。

それにはメンバーの固定も一因としてあるだろう。ここ数戦はカレー食べ過ぎ等以外ではスタメンはほぼ固定だ。誰が出てきても同じサッカーというのが理想だし監督は口が裂けても固定だとは言わないだろうが、今の組み合わせが現状のベストに近いものだという認識はあるはずだ。

キックオフから最終ラインで回してからのロングボール多用。常にDFラインの裏を意識させつつ、ブロック内でくさびのパスを入れて牽制。最近定番の、コンパクトなブロック陣形を間延びさせたいがための、ジャブとボディブローだ。

それでも序盤は東京Vペース。20分あたりでやーまんが下がってパス回しに参加、相手守備の釣り出しに加わると、ようやくパスが回り始める。これによってようやく流れを押し戻すも、最後のパスが噛み合わない。スペースがまだ空ききらないままなので、寸断されてしまう。

そこで攻めきれない分、何度か返す刀のカウンターで深く斬り込まれた。正面からシュートを打たれたが、逆に言えばコースを絞って秋元の正面にしか打たせていないということでもある。

DAZNの試合中のレポートによれば、チョウ監督も東京∨の怖さは売りのポゼッションよりもカウンターと判断していたらしいので、そこの対策はきちんとしてあったのかもしれない。攻守の切り替え含めて、守備は集中できていた。

後半に入って、攻撃のギヤを一段上げてきた湘南。後半5分過ぎのやーまんのダイビングヘッド(ゴール未遂)あたりからボディブローが効いてきたか、相手の中盤が浮き気味になってきた。徐々に押し込み始めた後半17分、先制の場面が訪れた。

左コーナーからファーへのボールを相手選手が弾いてバイーアさんが足で引っかけると、ボールはゴール前のジネイの元へ。ジネイが相手を背負いながらキープしたところに、真横に走り抜けるバイーアさん。ボールを掻っ攫うと即座に左足一閃。シュートはゴール右隅へ。

相手GKからは守備陣とジネイが壁になってシュートは見えてなかっただろう。珍しく喜びを爆発させながら歓喜のゴール裏へ。獲得時に観たプレー集では良い感じのシュートがいくつもあったので「いつかは」と期待していた、湘南では初めての足でのゴールだった。お見事!

先制点を奪われたことで前掛かりとなり、ますます相手の中盤が浮いて相手の最終ライン前にスペースが出来始めた。追加点はここを的確に利用して生まれた。

左サイドのやーまん。最終ライン前の中央のスペースに走り込む俊輝にパス。背後から突進してくる秋野にボールを落とす俊輝。ここまで相手守備陣からはノンプレッシャー。秋野、ダイレクトで左足アウトサイドでのシュート。弾丸ミドルがゴール右上にドカンと決まった。

#石川俊輝 のダイレクトパスを #秋野央樹 が左足で振り抜く!秋野のゴールで湘南がリードを広げる。明治安田J2第23節 湘南×東京Vは https://t.co/u4BaoHt81Q で配信。@bellmare_staff pic.twitter.com/olilRw8j7v— DAZN ダ・ゾーン (@DAZN_JPN) 2017年7月16日

ボランチ2人が走り込んでのゴールは、何度も書いてるけど、この形を作るためにチーム全体で仕掛け続けた結果生まれたもの。互いに攻めあっての3-2だったアウェイの対戦から2ヶ月、完封しての複数得点という形で深化の真価を示せた。会心の勝利だ。

開幕前から事あるごとに平塚に足を運んでいた東京∨・ロティーナ監督は、湘南戦の結果を重要視していたんだろう。実際前半にカウンターで刺されていたら、どうなっていたかわからなかった。そこまで照準を絞られた中で競り勝ったのは、胸を張っていいだろう。

そして次節の相手は、ホームの対戦で固い『城壁』に手を焼いた末に後半ロスタイム弾で敗戦した山形。アウェイに乗り込んでのリベンジ戦、元より同じ相手に連敗は許されないが、深化したスタイルで『城』を粉砕できれば、更なる自信につながるに違いない。

ムルジャも出場可能になるし、本当なら是非とも生で観たいところではあるけれど…ここは我慢してDAZN観戦にしておきます。良い流れよ、続け!!