湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

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【J1・2nd第14節_vs柏(H)】 『はじまりの風』△0-0

前節磐田戦と今節柏戦を観て思い知ったことは、連敗中に「ある程度やれていた」ように見えていたのは、結局のところ「何もやれていなかった」ということだ。

今思えば、2nd開幕戦のマリノス戦で感じた『違和感』は正しかったんだ。初勝利以降の輝きの『残像』と、新潟戦で勝ってしまったことで、誰もが錯覚してしまっていたんだ。もっとも、そこから『スタイル』を取り戻すのに三ヶ月もかかるなんて思いもしなかったけども。

この日の湘南のスタメンは石川がベンチ外、やーまんが連続スタメン、高山がスタメン復帰。まだ2nd優勝を目指せる柏はほぼベストメンバーか。強力FWを擁するとはいえ、中川がスタメンで武富がサブという構図は、柏に戻ってからの中川の成長を感じさせるね。

湘南はこの日も湘南スタイル全開。キックオフ直後から前線からホーミングミサイルのように柏の最終ラインを追い回し、選手同士も良い距離感。ボールを奪っては、連敗中はなかなか見られなかった自分でマークを掻い潜っての局面打開なども交えつつ、小気味よく攻めていく。

展開としてはほぼ拮抗していたが、より長く試合を支配していたのは柏の方か。ホーミングプレスをパスでかわして、強力ツートップを中心にハードに攻めてくる。ボールの奪い合いも白熱していき、前半の終わり頃には互いにヒートアップしてラフなプレーが増えたりもしていた。

後半はほぼ柏の一方的な流れに。前半でスカパー集計でシュート数比が3対6、これが試合後には7対23になるのだから、後半の圧されっぱなし感がわかるだろうw。実際危ない場面は多く、何度となくGK村山の奮闘に助けられた。

しかし、猛攻をしのいでからの反撃は素晴らしかった。何度となく柏の攻撃を受け止め、返す刀で敵陣深く攻め込み、果敢にゴールに迫った。刀の切っ先は相手の喉笛には届かずも、その鋭さは、確かに取り戻した『湘南スタイル』の真骨頂。サポが夢を見るには十分なものだった。

結果的には2戦続けてのスコアレスドロー。されどその内容は十二分に戦った結果で。戦えた雰囲気だけで押し切られていた連敗中とは、全く違う姿を見せてくれるようになった。

スタイルを取り戻すきっかけとなった天皇杯の試合が、9月22日の徳島戦ではなく9月3日の山梨学院大学オリオンズ戦であったなら…と思わずにはいられない。失われたFC東京戦と福岡戦が今のチーム状況で戦えていたら、まるっきり違う今もあったかもしれない。

いよいよ残り3戦。湘南は3連勝しか許されない状況にまで追い込まれてしまった。それでも勝ち点は30止まりで、15位の名古屋が今の時点で29なのだから、名古屋が磐田と神戸に2引き分け以下で初めて、最終戦での逆転残留に望みをつなぐことができる…。

確かに厳しいよ。でもこの2戦を見ていたら、折れた心に添え木ができた。こんだけの試合ができるチームが降格していいわけないんだと、強く思えるようになった。

始まりの風は、起こせた。それを旋風にまで強められれば。リーグ戦8試合負け無しの『鬼門』大宮を倒して「湘南ここにあり」を示し、ホーム最終戦甲府戦に希望を繋げられれば。

その上で同時刻開催の磐田対名古屋@豊田スの結果がついてきたなら、風は自然と湘南への追い風となるだろう。困難だらけだったシーズンでの成長を、大宮の地で見せつけほしい。添え木付きの心を抱えて、ゴール裏に行くとするよ。ここで声を出せなきゃ、一生後悔するだろうから。