湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

【J1・2nd第17節_vs広島(A)】 『タチムカウ』×0-5

まさかの夢スコ。結果的にはヒドい事になってしまったが、内容はそこまで悪くは無かった。二年前のような『無力感』は無かったし、今年のアウェイマリノス戦のように腰が引けたサッカーになったわけでもない。湘南の色はある程度は出せた。その上で完膚なきまでに叩き潰された。

惨敗の原因はいくつかある。最大の要因は勝負どころでサイドを制圧されたことだろう。特に湘南の左サイドはミキッチに完全に支配されてしまった。守備の対応に追われて攻撃が鈍るのは、二年前に散々味わってきたもの。久しぶりの歯痒さは試合終了まで消えなかった。

もう一つは、久しぶりに怪我からDFラインの中央に復帰したバイーアさん。これまで盤石の安定感を見せてくれていたバイーアさんだったが、勝負勘が少々鈍っていたように見えた。この試合に関しては、大事なところで対応が遅れたり、連携が崩れてしまった。

そして何と言っても広島というクラブの完成度。湘南も必死に前からのプレスでミスを誘おうという努力はしていたが、最後まで失点に至るような守備の破綻は無かった。攻撃に転じれば、定石通りにサイドを深くまでえぐり、湘南DFラインは翻弄され続けた。

特に驚いたのは、DFラインの裏へのパス。何気ないロングパスがラインを割ること無く、湘南の選手が追いつけないところで減速して、広島の選手が楽々追いつく場面が何度となくあった。

こちらの手の届かないところに出来たカサブタを、何度もペリペリと剥がされてるような感覚。何度も何度もサイドをえぐられているのに、そのたびに感嘆の声が止まらなかった。

先制されたのは前半24分。右サイド奥に出されたパスに、ゴールラインギリギリのところで追いつくミキッチ。スライディングするダイスケを難なく避けてセンタリング、中央でドウグラスにシュートを決められた。バイーアさんに当ってコースが変わった不運もあったが…。

それでもまだ1点、ここで踏ん張れていたら全く問題なかったんだけど、次の失点はわずか1分後。ワタルが不用意にボールをロストしたところから左サイドをえぐられ、中央の青山へ。そこからのミドルシュートが、いとも簡単にゴール左隅に吸い込まれていった。

青山選手にしてみたら、とりあえずシュートしとくかくらいの意識だったかもしれない。ここでもキーマンはバイーアさんだった。1分前に自分にボールが当って失点したことが鮮明に残っていたか、コースは塞いでいたのに半身で避けてしまった。普段ならありえないプレーだ。

この短時間の2失点で、前に出て行くしかなくなった湘南。出て行くしか無いのに、肝心のサイドが圧されて攻撃の展開が遅くなる悪循環。それでも広島がラインを下げてくれたおかげで、攻撃の機会は生まれるのだが、決定的な場面はなかなか作れない。

そして前半41分に、佐藤寿人の通算ゴール数トップに並ぶ157ゴール目を献上してしまう。ここでも寿人を見ていたバイーアさんが、完全にマークを外されてしまっている。待望のメモリアルゴールに広島の勢いとスタジアムの雰囲気は完全に出来上がってしまった。

こうなってしまうと、なかなか試合の流れを取り戻すのは難しい。年間優勝、最多勝ち点に向けて、更に意気上がる広島DF陣をかきわけて得点し続けなければ勝利は見えてこない。後半開始から早目に1点取れれば…という淡い期待も霧散し、時間だけが過ぎていく。

ただ、湘南の選手もゴール裏も、最後まで心折れずに立ち向かっていた。シーズン最終戦をこのままで終わってたまるかと、失点を恐れずに攻撃を続けたが、こちらの攻撃の目は確実に潰され続け、72分と89分にドウグラスに決められてハットトリックまで献上して、試合終了…。

終わってみれば広島は今季獲得できるほぼ全ての勲章を手に入れ、大団円のハッピーエンド。これが王者の証というヤツか。二年前よりは近づけた手応えはありつつも、完璧な試合運びを見せつけられてしまって、正直悔しいという感情さえわかない。素晴らしかった。

何度でも書くが、湘南は最後まで下を向かなかった。やられてもやられても、ここまで培ってきたサッカーで一太刀だけでも斬りつけようと闘っていた。その姿勢が見えたからこそ、今日の結果も来季への糧にできると信じられる。『来季どんなチームになろうとも』。

本当にね、2点目の取られ方が全てだったように思う。ということは、間接的に1点目の失点の仕方のダメージが大きすぎたということなんだけども。アレが無くて、前半終了間際に同じように寿人にゴールを許したとしても、ここまで大崩れにはならなかった気がするんだ。

これにて勝ち点は48止まり(数字的には個人的に嬉しいw)。8位/13勝12敗9分。一桁順位と勝ち越しは達成したものの、最終戦の大敗で得失点は-4まで落ち込んだ。ここまでの結果を残せたことは、これまでの湘南の闘いが報われた証。湘南がJ1で生きていく資格の、証。

考えうる最高の結果を残したというのに、シーズン終了後の湘南の報道はネガティブなものばかりだ。湘南ベルマーレの来季への見通しは全くの不透明。最悪の場合は、社長と監督とキャプテンと至宝が一気に抜けてしまうらしい。どうなってしまうんだろう。今は想像もつかない。

どんな体制になっても応援することには変わらない。今の湘南スタイルの魅力をスポイルするような事にさえならなければ、それでいい。戦力が維持できるのなら、もっといいけれど…ね。どんな未来だってタチムカウだけさ。これまでだって道を切り拓いてきたんだから。

今回は二泊三日…初日は羽田のカプセルホテルに泊まったから三泊三日で広島に遠征してきましたよ。二年前は広島駅近辺を周ったので、今回は造船の街/呉と、厳島神社/宮島をウロウロと。これにて主要な広島の観光地は周ったかな、という感じです。楽しかった!