アウェイでの勝ち点１。茨の道のＪ１ロード、普段なら全く問題ない結果だ。しかしこの内容では文句の一つも言いたくなるというもの。何せ休養十分の湘南は、中２日で豊田不在の鳥栖に、売りであるはずの攻守の切り替えも運動量も圧倒されてしまったのだから。
こちらの得点は試合開始早々のラッキーなこぼれ球の押し込みのみ。試合終了直前のあわやＰＫの場面をラッキーにも見逃してもらえての、ようやくのドローなのだ。
相手ＧＫとＤＦが交錯してのこぼれ球をヤーマンが頭で押し込んで、開始３分で先制。それからしばらくは湘南がペースを握れていた。選手の距離感もよく、軽快にパスを回せていた。早い段階で追加点が奪えれば一気に行けるかも、なんて思ってもいた…のだが。
流れを一変させたのは、鳥栖のルーキー鎌田大地がスルスルっと湘南の守備を間隙を縫ってドリブルで持ち込んでの強烈なミドルシュート。時間にして９分過ぎ、シュートコースはＧＫ秋元の正面だったが、噂通りの輝きを見せつけられて、そこから湘南の歯車が少しずつ狂い始める。
必要以上に意識しすぎてしまうのか、守備が振り回されてしまう。攻撃がワンテンポ遅れる。前に運ぼうとしてパスが通らずに逆襲を食らう。上手くいかない時なんてこんなものだろうけど、リードしているのに、そして同点に追いつかれてからも、どうにも事態が好転していかない。
甲府戦からチームのバイオリズムがよろしくないように見える。流れを変えられるプレーどころか、流れを相手に差し出すミスばかりだ。この日の失点も、三竿の縦にロングフィードをカットされて即座にゴールに叩きこまれてのもの。注意力散漫と言われても仕方の無いプレー。
確かに大竹の不在は痛いが、それだけではないだろう。どうにも選手間で若干のズレを感じるんだな。お約束の認識に若干の齟齬があったりしないだろうか。もう今日の柏戦が終われば２週間もの中断期間に突入する。そこで何とか修正してほしい。神戸戦までの調子を取り戻そう。
というわけで、もう今日の次節はホームで柏戦。１ｓｔのアウェイ戦も木曜日で、どうにも日程に恵まれない対戦であるｗ。前回は互いをリスペクトした上での熱戦でスコアレスドロー。
７勝８敗６分で年間順位で並ぶ(得失点差で９位１０位)今回はいったいどうなるか。湘南の持ち味を消す方法は甲府が周知させてしまったわけで、同じように対応されても文句は言えない。
ただ、今回も互いの良さを引き出してくれるような試合ができたなら、甲府戦から続くチームのバイオリズムの低下を戻すきっかけになるかもしれない。もちろん結果も求めたいが、良い内容を示した上で中断期間に突入したいものだ。
