中断中の情報で「名古屋はＣＢをボランチにコンバート＆ポゼッションに挑戦中」なんて記事があった。正直なとこ、ちょっとニンマリした。急造ボランチと慣れない戦術を、休養十分の湘南のハイプレスが圧倒する可能性もあると思ったからだ。
アウェイ戦では、前半のうちにミスからショートカウンターで失点を重ねて、相手が引き篭もった後半は為す術が無かった。付け焼き刃のまま前に出てきてくれるなら、こちらの狙い所だ。
キックオフ直後の前半の立ち上がりは、予想以上のボール回しに面食らったか圧される展開が続いたけど、１０分を経過したくらいから試合の中で自分達で修正して押し返していけた。
名古屋はやはり付け焼き刃なのか、こちらへのプレッシャーが緩かった。自分達のボールの時にも選手が動いてパスコースを作ろうとする場面が少ないように見えた。アウェイ戦のようなミスを待っていたのかどうか…中央もサイドもこれだけ自由にやらせてくれれば怖さは感じない。
高山のポストを叩くアウトサイドのシュート、大竹のミドル、ダイスケの宇宙開発ｗと、何度と無く相手のゴール付近まで攻め込めて、リズムが生まれていく。そして前半３０分、大竹の絶妙クロスを大槻が後ろに倒れながらコントロールする技アリのヘッドで流し込んで、先制。
その後も大竹がキレのいいシュートを連発したり、ＣＫからバイーアさんのヘッドがゴールに吸い込まれそうになったりしながら前半終了。気がつけば前半だけでシュート数は二桁に到達。攻めきった証のＣＫも７本。危ない場面もあったが湘南ペースで進められた。
前半流石にサイドをやられすぎたと感じたか、後半は湘南が攻め上がった裏を突かれる展開が増えた。しかし湘南は後半も攻守に主導権を握り続けることができていた。相手ピッチを縦横無尽に駆け回り、ピンチではギリギリのところで同点ゴールを許さずに耐え切ることができた。
その我慢が６４分の追加点を呼ぶ。コバショーの代わりに入った直後の☆矢がフリーでゴール前に上げたニアへのクロスに、高山が相手ＤＦと競り合いながら飛び込む。「どこかに当たった」ボールはコースが変わって鉄壁の楢崎の指先をかすめ、ゴールに吸い込まれていった。
２点差になってようやく、名古屋は自他ともに認める『湘南キラー』川又を投入、闘莉王も前線に上げてのパワープレーで得点を奪いに来る。その川又にあっさりゴールを奪われてしまうのはいかがなものか。スタメンで川又だったら、いったいどんな試合になっただろうか。
最後の交代枠に空中戦に強い島村を投入し、何とか逃げ切って２ｎｄ開幕戦を勝利することができた。終わってみればシュート数は１７対４、コーナーキック数は９対３と、スタッツでも湘南のゲームだったことを裏付けてくれる。湘南の良い所が十二分に出せたゲームだった。
これにて年間順位は勝ち点２５で８位に上昇、勝敗も７勝７敗４分で５割に戻した。１ｓｔでの勝利も敗戦も糧にして、着実に前進できている。７位には同じ勝ち点と勝敗で鹿島、６位には勝ち点２７でマリノス。下が詰まってて油断は禁物だが、なかなかに夢が広がる順位表だｗ。
それにしても、最終盤のスタジアムの声援の後押しは今期一番だったんじゃなかろうか。ダメ押しのゴールこそ生まれなかったものの、手拍子と声で最後まで選手の背を押し続けた。試合内容が観客席に火をつけ、声援が更に選手を盛り上げる。良い相乗効果が生まれていた。
アウェイでも同じように…といきたいところだが平日だとそうもいかない。明日はアウェイで神戸戦。柏からレアンドロを獲得し、いきなり清水を夢スコで粉砕してのホーム開幕戦である。
１ｓｔではドローだったが、その時も攻撃は力強かった。…正直怖いｗ。現在の順位で湘南のほうが上だとか、Ｊ１では神戸は湘南に勝ってないらしいとか、んなこたー全く関係ない。マルキさんだけでも十分に脅威だったのに、更に強化してくるとか鬼ですか。
ただし、ここで勝利できたなら。これは今後に向けてとてつもない追い風になる。臆して受け身に回ったら圧されるだけだ。強気に前にグイグイ出て行く試合を期待したい。頼んだぞ！
さて長々と書きましたが、大槻の先制ゴールの場面…現地にいたにも関わらず観ていません。トイレに行っていたわけではなく、ハーフタイムの『ラッキーバースデー』というサービスに参加するために、前半途中にスタンドの正面入口に集合していたからなのですよ。
ホームゲーム開催日が誕生日のサポをハーフタイムのピッチに集めて、集合写真を撮ってくれるのはいいのだが、ハーフタイムの短時間に済ませなければいけないので、前半終了前に集合しなければならないのですよ。後ろ髪引かれる思いでピッチを離れたら、スタンドから大歓声が…。
心で泣きながらハーフタイムを待っていたが、その時になってピッチに足を踏み入れると、それだけでテンション上がるｗ。今立っているのは、現在闘いが行われているその場所なのだ。
ホーム平塚で試合がある日が幸運にも誕生日。数年に１回あるかないかの日に、良い試合をして勝利。こんな幸福な誕生日があってもたまには良いだろう。待っていたのは最高の週末だった！
