湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

【J2・第41節_vs横浜FC(H)】 『湘翼突破』○4-1

運動量と球際で勝り、試合を支配する湘南。流れの中で得点できない時間が続いても、そこに焦りは無かった。あるのは取り戻したスタイルに対する、自信。愚直に貫いたその先に、圧巻のカウンターが待っていた。

「チームアシスト王」三竿のコーナーから「チーム得点王」ウェリのバズーカヘッドで押し込んだ先制点。そこからの相手のリスタートをいきなり奪って、カウンターで2点目。

この時点でまだ前半11分。横浜FCの出鼻をへし折るには十分な立ち上がり。その後も何度かのチャンスはあったけど、前半終了間際に岡田が絶好機を外したりして追加点は奪えず。

後半も攻めながらも得点できていなかったが、ホーム最終戦でヤルことは皆わかっていた。ブレずに、愚直に。深化を続けてきたスタイルで攻め続けた。最後まで落ちない運動量で、後半37分と43分に立て続けに追加点を奪ってみせた。

先制点以外の得点が全て、湘南の真骨頂の人数をかけたロングカウンター。特に四点目はホーム最終戦を締めくくるに相応しい圧巻のゴールだった。相手のコーナーからのこぼれ球を自軍のペナルティエリア付近で確保。そこから一気に6人が相手陣内へダッシュ!

相手がコーナーに賭けてほぼ全員が上がりきっていて、ディフェンスも並走するのが精一杯でディレイもままならないまま、ゴール前まで電車道。走った6人のうち3人しかボールには絡んでなかったりするがw、ラストパスの選択肢の多さは得点可能性の高さ。これでいいのだ!

ドリブルするダイスケ。先を走りながら距離を保つウェリ。ウェリの背後をフォローする三竿。ボールすら見ずに一心不乱に右サイドに走る永木。左サイドを駆け上がりGKの注意を引くユーヤ。…5人を後ろから追いかけてたの誰だろうw。後半43分でコレがやれるのが湘南。

そして、4点目が入ったあとにやってきた、コバショーの復活。コバショー(とアベノブ)がベンチ入りしたことで期待はしていたが、ピッチで躍動する姿を今季中に観られるとは思っていなかったからね。ちなみに、記事タイトルの『湘翼突破』は「グリーンインパルス」と読みます。

最後にPKで1点献上してしまったが、スタジアムの幸せな雰囲気は損なわれぬまま試合終了。2戦連続4得点と開幕14連勝の頃のサッカーを取り戻して最終戦を迎えることになった。ここまで勝ち点98、何としても勝ち点100に届かせて終わりたい。

しかし最終戦の相手の大分も、ギリギリのプレーオフ争いの渦中。互いに負けられない厳しい戦いになるだろう。決死の相手に競り勝って掴んでこそ、勝ち点100の価値は更に高まる。

さて、ホーム最終戦ということで、セレモニーが行われましたよ。去年末は悲壮感の中で励ましの拍手に包まれたスタジアムが、とても穏やかな空気に包まれた。

眞壁会長は言った。

「来シーズン、日本中のサッカー界が我々に注目しています。湘南スタイルはJ1で通用するのか。湘南スタイルで成長した選手達はホンモノなのか。更に成長するのか。我々は来年、残留の争いをしにいくのではありません。我々の成長と深化を証明し、結果を出しに行くんです。」

「小さいクラブである我々が、小さい集団である我々が、強い信念と、理念と、信頼できる仲間と、汗をかくことを厭わず戦えば必ず結果が出ることを、日本中のサッカー少年に示したい。そう思っています。来るべきシーズン、皆さんと共に闘い、結果を残していきましょう!」

曺監督は言った。

「一つ、言いたいことがあります。(「歌え!」の声)いや、歌じゃないですよ。(スタジアム中から不満気な声)いや、歌うたってロクなこと無かったんで、やめます今年。(場内笑い)」

「今年リーグ戦で、メンバーに登録された選手、もしくはベンチで1試合も出なかったけど登録した選手、実はウチ32名います。もちろん全試合出た選手にスポットが当たりますが、1試合も出なかったその人が頑張ってきたこと、5分しか出なかったその選手がどういう想いでやってきたか。それを皆さん、認めてあげてください。」

「今眞壁が言いましたけど、我々はけして大きなクラブじゃないかもしれません。でも全員で戦うことで、自分達できるんだということを、誰よりも強く思って、毎日、毎日、練習してきた選手達に、僕からのお願いですけど、最後大きな拍手をいただけると嬉しいです。」

「(スタジアム中から万雷の拍手)…ありがとうございます。(さらに大きくなる拍手)…ありがとうございます。(まだまだ続く拍手)…もう、いいです!(場内爆笑)…スイマセン!」

なんと言ったらいいのかわからないけど、何て健やかなクラブだろうか。もちろんここ数年の右肩上がりの前の苦難の道程があってこそなんだろうけれど、ここまでひたむきに前を向いて進んでくれていることが、とても嬉しい。素直に応援したくなる。

来年に向けての話はまた別の機会に書くけれど、ブレずに戦ってくれれば、結果がどうなっても文句は言うまい。このままチームが成長していきますように。