開幕からの6戦目のホーム岡山戦。今季初の敗戦からの6戦目のアウェイ群馬戦。奇しくもこの2試合は近い展開になった。終始試合を支配でき、シュート数も20本を越えた。
群馬はドン引きというほど徹底して低いブロックを敷いてきたわけではなかったが、前線からの圧力で最終ラインを上げられずにいるように見えた。その間をかいくぐって何度も攻勢に出る湘南だったが、この日得点には結びついたのは開始直後の1点だけだった。
ウェリントンがイエロー累積からの復帰で休養十分で張り切っていたこともあって先制ゴールを決めてくれたが、そこから先の打開が出来なかったのが悔やまれる。少なくとも岡山戦では、人が動いて、人を追い越し、追加点を奪えていたんだ。
前半戦を終えて21戦20勝1敗。勝ち点60、得点49、失点9。2位との勝ち点差が17。試合毎に必死に積み上げてきた結果とはいえ、客観的に見ればシンジラレナイ数字だ。
しかしその代償は小さくない。ハードなスタイルが故に怪我人が増えてきた今、競争の結果とはいえ結果的にスタメンが固定されていたことが、チームの根幹をわずかに揺らがせている。
永木不在時の攻撃を構築するには、群馬戦までの時間では足らなかったのだろう。もしくは練習ではそれなりに形になっているのかもしれない。岩尾も合格点の頑張りを見せてくれてはいるのだが、永木の代役としては現状ではやはり物足りない。前半戦MVPは伊達ではない。
幸い天皇杯を挟んで、リーグ戦再開までに二週間の猶予がある。他のチームには補強選手が加入している中、既に藤田を緊急レンタルしている湘南は、現状の戦力で戦っていくしかない。
ボランチにも攻撃のポテンシャルを求めるなら、今のチーム事情ならいっそワタルをボランチにするくらいの思い切ったスタメンが観てみたい。やったことがないわけではないのだし。怪我人の穴を塞ぐだけじゃない『2014年版湘南スタイル第二版』の構築に期待したいところだ。
もちろんそれには、今まで控えに甘んじていた選手たちの更なる奮起が必要だ。北九州戦での危機感を、これからも忘れずに臨んでくれるなら、チームの勢いは維持できる…と信じたい。今週末の天皇杯も、無駄にできない実戦の場だ。
天皇杯は去年と同じく那覇代表のFC琉球。去年は4-0勝利と盤石なところを見せてくれたけど、今年はどんな試合になるだろう。勝ち抜いた先には、J1勢とのガチ対戦が待っている。永木が戻ってきて、大竹が復帰したチームで、ぜひとも観てみたいものだ。
最後の写真は、群馬戦の翌日にマリノスタウンで行われた横浜FM対湘南の練習試合の風景。群馬遠征には行かずに、こっちには行くというねw。くっそー豪華施設が羨ましいぜ。