2月24日、桜もほころぶ暖かな平塚総合公園。ついにやってきました開幕戦。期待に胸を膨らませた湘南サポと、対戦相手の長崎サポな皆様もそこそこ来てくれて、開場前のフードパークは結構な賑わいを見せていた。
逆に言えば放っておいてもスタジアムが埋まる日でもあり、遠方アウェイのチームが相手でも集客がそれなりに期待できるという意味では、クラブとしては長崎が相手でよかったのではないか。…まぁそこはサポが気にするところではないが。
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— レヴィ (@revys48) 2018年2月24日
サポが気にするのは、長崎が相手なら「勝ってもらわなければ困る」という点だ。長崎を下に見るということではなく、高い壁だらけのJ1で生き残っていくのなら、同じ昇格組相手から勝ち点を少しでも稼げなければ、お話にならない。
チームとしては、同じ昇格組が開幕戦の相手というのはやりやすいとは思う。お互いに監督は変わってないわけで、選手は変われど方針は大きくは変わらないだろうから。
そして、だからこそ負けられない。開幕戦に合わせて鍛え、育て、対策し、ぶつかりあった結果だから、サポとしてはそこにその時点での差を感じずにはいられないのだ。
スタメン
試合後の監督コメントで「超攻撃的にやろうと思っていました」と語っていたように、3バック2ボランチから1枚を前線に上げ、3-1-5-1という布陣で臨んだ。
【V・ファーレン長崎戦スタメン】
— 湘南ベルマーレ (@bellmare_staff) 2018年2月24日
GK:秋元陽太
DF:山根視来 アンドレバイア 大野和成
MF:岡本拓也 秋野央樹 杉岡大暉 菊地俊介 松田天馬 アレンステバノヴィッチ
FW:イジョンヒョプ
サブ:富居 齊藤 高山 石川 野田 表原 新井 #bellmare pic.twitter.com/zFJf8cAvEc
GKは守護神秋元。3バックの不動のセンターはバイーアさん。その右が山根、左が大野。1アンカーに秋野、右ワイドに岡本、左ワイドに杉岡氏。2列目にシュンスケ/ペガサス天馬/ステバノさんが並び、1トップにジョンヒョプ。
チームの象徴高山、まさかのスタメン落ち。他には俊輝/未月/新井/のだりゅー/表原/がサブで控える。ミキッチが負傷でベンチ外だったのは想定外。スタメンのペガサス天馬もだが、端戸/高橋諒に競り勝ってベンチ入りの新井くんの存在も光る。
前半
開幕戦らしい双方固いガチャガチャした立ち上がりから試合が落ち着いてきた8分、さっそく試合が動いた。スローインからのボールを受けたペガサス天馬、スルスルと右サイドをドリブルで上がっていく。
ゴール前への上りが遅れていると見るや、一度スピードを緩めて待ち、タイミングよく相手DF2人を置き去りにするとグラウンダーのクロス。フリーのジョンヒョプが思い切り左足を振りぬくと、DFの足を弾いてゴールに吸い込まれていった。
【明治安田J1第1節 湘南×長崎】
— Goal Japan (@GoalJP_Official) 2018年2月24日
\J2王者の #湘南ベルマーレ が先制/
開始早々、新戦力の イ ジョンヒョプ が左足一閃!
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2018年公式戦最初のゴールが、期待の新戦力。これで勢いに乗って行けるかなー…と思ってしまったのが甘かった。更に8分後、相手のストロングであるところのセットプレーから、あっさり同点に追いつかれてしまう。
先制点後はこちらのペースだっただけに、短い時間での同点劇は長崎に大いに勇気を与えるものだったろう。息を吹き返した長崎と、そこから先は一進一退で前半を終えることとなってしまった。チャンスはあっただけに追加点が欲しかった。
後半
湘南がステバノさんに代わって俊輝を投入して中盤を引き締めれば、長崎は前線に鈴木武蔵を投入して前線のターゲットを増やす。時に5バックになりながらも縦ポンとカウンターで執拗に裏を狙ってくる長崎に、手を焼く時間が長引く。
それでも焦れずに、受け止めてからの縦へ素早くの攻撃を続けられたことが、決勝ゴールにつながった。時間にして80分、PA手前でシュンスケが倒されてのFK。
短い距離のFKだったが、秋野の左足から放たれたボールは鋭く曲がり落ちゴールへの軌道を描く。GKとゴールマウスで控えていたDFが交錯しながらも弾いたボールを、GKのブラインド役になっていた俊輝が難なく押し込んだ。
湘南が再びリード!
— DAZN ダゾーン (@DAZN_JPN) 2018年2月24日
直接FKが弾かれたところを #石川俊輝 が詰めて湘南が勝ち越しに成功する。
Jリーグ開幕!
明治安田J1第1節 湘南×長崎は https://t.co/u4BaoHbwDg で配信中📺⚡#時代を変えろ#湘南ベルマーレ @bellmare_staff pic.twitter.com/BL2421v1fm
俊輝のJ1初ゴールを守り切って得た勝ち点6分の勝利は、1998年のベルマーレ平塚対ヴェルディ川崎を制して以来の20年ぶりのJ1開幕戦勝利という勲章をもたらした。何とも記念の年の開幕戦に相応しいオマケがついてきたものだ。
総評:☆☆☆☆☆☆☆☆
ファストブレイクを目指し、布陣から攻撃的に行くことをチームに植え付け、先制点を奪う。開幕戦だけに噛み合わないところもあったし、後半は押し込まれる時間帯もあったけど、その姿勢は最後まで貫き通して決勝ゴールにつなげる事ができた。
ミスから攻め込まれたり、チグハグな場面もあった。あわやゴールというピンチもあった。でも、上手くいかない中でも勝利を手繰り寄せる展開は、今の闘いが去年のJ2の戦いからの地続きのものだということを示してくれる。
苦戦したからダメなんて、サッカーはそんな単純なモノではない。勝ってこその湘南スタイル。勝つための、アライブするための湘南スタイル。去年培ってきたモノは無駄ではなかったと、改めて示した試合だった。
ジョンヒョプは初ゴールでますます意気上がる。ステバノさんはまだまだ調子が上向く。ミキッチ梅﨑も負傷から戻ってくる。彼等が本当の意味で融合したら、もっと湘南は強くなる。2018年の湘南スタイルの完成形が、楽しみで仕方がない。
次節
次節はアウェイ川崎戦。ACLが週明けの水曜日に控えている関係で、金曜夜という平日開催。SKYシリーズ初戦であり、川崎にとってはホーム開幕戦でもある。
去年のJ1王者とチームが熟成される前に対戦できるのはラッキーなんて思ってたら、第1節から磐田相手に3-0快勝という完成度。大黒柱の中村憲剛が1ゴール2アシストの大爆発って、もう絶好調じゃないですかヤダー!
J2での助走を糧にテイクオフを果たした湘南。安定飛行のために、できるだけ早く、高度を取ってしまいたい。少々の"乱気流"でも立て直せるだけの高度が欲しい。
去年の優勝チームと全力でぶつかって、"今"の高度を知ろう。こんなにも"今"の高度は低かったのかと思い知らされるのか。思ったよりも高々度にいる自分達に驚くことになるのか。アライブする激しさを身体中で抱きしめたい。