晴天の平塚、ホーム開幕戦。結果としてはＪ２唯一の開幕連勝で単独首位。水戸でなかなか取れなかった得点を、先制／中押し／ダメ押しと取っての勝利。上々の滑り出しとなった。
スタメンは開幕戦のメンバーから負傷のジネイが外れて、代わりに藤田祥。代わりにベンチには復活の端戸が入り、ＤＦの控えが岡崎からしまむー。もうちょいいじってくるかと勝手に思っていたけれど、もう少し見定めたいモノがあるのか、ほとんどメンバー代わらず。
ホームでの開幕で固くなるということもなく、水戸戦と同じくキックオフから相手の出鼻を挫くように攻めたてる。ここで無得点を繰り返さなかったのは良いこと。その先制点を決めたのが、３バック左の高卒ルーキー杉岡氏のプロ初ゴールというのが、ホントに素晴らしい。
前半１０分。左奥のコーナー付近からのスローイン。上がってきた杉岡、バックパスを受けて内に切り込んで表原にパス。これがカットされたと見るや、ダッシュで奪い返してその勢いで自らゴール前へ突進。寄せが甘い相手ＤＦ３枚の間をドリブルで突破してのシュート。
まさに『猪突猛進』。パスミスしてそこで凹むんじゃなくて、奪い返しに行くんだと身体が動いてる。新チーム立ち上げからの二ヶ月で、きっちり湘南色に染まっているのが頼もしい。今後が楽しみだ。…高校で何ゴール決めてるのかなｗ。
その後望外のＰＫで追加点、不運からの今期初失点(これについては後述)とあって、相手を突き放す３点目。今年初めての実に湘南らしいゴールを演出したのは、高山とシュンスケだった。当時を知ってるサポーターは、２０１４年の岡山戦のダイスケのゴールを思い出しただろう。
群馬の攻勢に晒されていた後半２８分。シャドーに上がっていたシュンスケが、センターサークル付近でボールを奪ってカウンター。すると画面外から追いかけてきた湘南特急が、豪快に追い越していく。シュンスケがオフサイドギリギリのスルーパスを、高山が綺麗に流し込んだ。
再び２点差になったことで展開的には楽になったものの、一進一退を続けたまま試合終了。水戸戦のように防戦一方になったわけではないが、一度流れを持って行かれるとなかなか引き戻せなかった。それでもチャンスに得点を決めきっての勝利は、一歩前進と言っていいだろう。
選手・監督は試合内容に満足せず、常に自らにベクトルを向けて研鑽に励んでもらいたい。ただサポーターは、対戦相手へのリスペクトを忘れてはいけないと思っている。「Ｊ１ならやられている」とか自チームへの注文ばかりなら、相手を見下しているのと同じことだ。
群馬戦に関しては、湘南の足りなかったところを憂うばかりではなく、群馬の攻撃の鋭さを認めないわけにはいかない。守備にこそ粗が見えたけれど、ＤＦラインを上げて前に出て来る姿は湘南スタイルに近いモノ。守備が安定すれば今後が楽しみ(そして怖い)チームと感じた。
湘南も、選手個々の目立つ大きなミスがあったわけではない。詰めていかなければいけないところはあるにせよ、そこは前回も書いたが『伸びシロ』と捉えたい。本当の意味でのリスタートから、まだ二ヶ月しか経っていないのだ。今から観ている側が完璧主義になる必要は無い。
失点の場面も、不運が重なっただけだ。やや小さくなったクリアを拾われ、目の前にＤＦがいるにも関わらず強引にシュート。群馬の選手の足に当って弾けたボール(あれはパスでもトラップミスでもないだろう)が、フリーになっていた群馬ＦＷ高井に転がり出てしまった。
ゴールまでもう少し距離があれば対応もできただろうが、目の前の相手ＦＷに唐突にボールが飛んできたら、守備側としては出来ることは限られる。そして高井は新人とはいえ去年の関東大学リーグ得点王、この状況でフリーならやられても仕方ない。事故は１００％は防げない。
むしろ失点の場面以外の、ゴールに迫られた場面の方だよね。「目立つ大きなミス」が無かったのにそうなっているということは、約束事の徹底がまだ足りていないということだ。序盤戦かつ結果の出ている間に『伸びシロ』を伸ばしていかないとね。
深手にならない程度に、早めに大失敗もしておきたいな。例えばミキや杉岡氏にも、去年の神谷みたいなミスったけど味方が救ってくれたーみたいな試合を経験しておいてほしい。あれで神谷は大きく成長したと思うから。今だから許されるミスというのもあるはずだ。
次週は第３節、アウェイ金沢戦。２試合２敗、無得点５失点と波に乗れないでいる相手。しかし金沢にとってはホーム開幕戦。ここからスタートと気合も入っているだろう。相手の気持ちに飲まれないように、自分達のやらにゃいかん事を忘れずに。
初めての会場だし、お泊りで観光してきますぞーｗ。試合開始時間が日曜１３時という早さなので、金曜から深夜高速バスで土曜日を丸々観光に当てる予定。楽しんでくるぞー！
