試合前にはやんでいたが、直前に降ったゲリラ豪雨によってピッチは田んぼのようになっていた。最近のレベスタのピッチの状態は知らないけど、ピッチ自体も凸凹だったように見えた。
キックオフ直後から、ミスというよりも意図したところまでボールが来ない／行かないで相手にボールを奪われる場面が多かった。福岡もまた、前回対戦よりも全体的にブロックを前に出してきたが、そればかりじゃなかった。選手がピッチ状態にイライラしているのが伝わってくる。
顔に出すのはまだまだ若い。ついでに言えば状況に関わらず、出来るだけ早く受け入れられなければいけなかった。しかしそれができたのは、前半も半分を過ぎた頃からだった。それまでは互いに攻めようという姿勢は伝わるものの、シュートエリアまで侵攻すらできなかった。
その点では多少の地の利は福岡にあったかもしれない。さほど苦労を感じさせずに湘南のエリアに侵攻してきていたし、ようやくエンジンのかかってきた湘南の攻撃も未然に防げていた。
しかしファール覚悟で止めてきている以上、カードのリスクは負わなかくてはならない。後半途中で福岡はカレー券２枚で一人少なくなってしまった。しかし逆にこれで、Ｗ杯の日本対ギリシャ状態が確立してしまう。数的有利を活かせぬまま、スコアレスドロー。
これが平常のグラウンド状態だったら、もしかしたら違った展開もあっただろう。多くの選手がボールに絡む縦に早い湘南スタイルも、思い通りにボールを操れてこそ。中盤の早いチェックに荒れたグラウンドというのは、今の湘南の天敵なのかもしれない。
今季初の引き分け。連勝が続いていたし、得点のチャンスもあったから悔しさももちろんある。だけど冷静になって考えれば、怪我人続出の中の連戦で、アウェイの地で勝ち点１を拾ってきたのは悪い結果ではないんだ。大いに反省はすれど、下を向く必要はない。
次節平塚に迎えるのは、ジェフ千葉。記憶に新しい６－０勝利の相手だ。しかし４戦負け無しの勢いをもってリベンジに燃えてやってくるのだ、あの時とは別のチームだと思ったほうがいい。
誰が出てもスタイルを出せるが、そのパワーには差が出るのは仕方ない。怪我人もいて、連戦の疲れもあって、こちらも前回対戦時と同じパワーを出せるわけじゃない。でも、ここを踏ん張って、真正面から受け止めて跳ね返してこそだ。
苦しい戦いを糧にして成長していくことこそが、魔境Ｊ２でＪ１で戦う牙を磨くことにほかならないのだから！
