湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

【J1・第34節_vs大宮(H)】 『STARTING OVER』×0-1

最終節の試合が、終わった。終わってみれば、最後に輝いた浦和名古屋の連続ドローのあと、全て1点差の6連敗。3年ぶりのJ1の舞台での戦いを象徴する結果を示し続けて、シーズンが終了した。

「運命を決めた」甲府戦以降2勝8敗2分。8敗のうち1点差が7試合…引き分けを含めれば実に10試合が1点差以下だったことになる。もっとも今期は一点差以下の試合がやたら多かったし、内容が1点差以上引き離されたものも多かったけれど。

この試合自体も、今年一年を象徴する試合となった。試合を支配したのは湘南だった。とんでもない決定機が何回もあった(相手も外してくれてはいたが)。その全てを逃し続けて、コースは見えていたかもしれないけど「入ったらラッキー☆」だったであろうロングシュートを叩きこまれての敗戦。

実は今回私、ゴール裏のシーズンチケットを持っているにもかかわらず、あえてメインスタンドから試合を観たんですけどね。最終戦は声出しじゃなくてきちんと「試合を観たい」と思ったから。

今回のそのメインスタンドで、隣に大宮サポーターの男性が座った。メインスタンドの更に一番値段の高い特別席に来るサポーターさんだ。きっとじっくり試合が観たかったんだろう。でも途中からそのサポーターさんとは、互いのチームがチャンスを逃すたびに愚痴り合っていた。…かなり楽しかったw。

開幕前の福田正博氏の言葉を、何とか覆してもらいたかった。湘南スタイルはJ1の舞台で磨かれて更に洗練されたけれど、試合を決めきるには全てにおいてまだ足りないものが多すぎた。J2で2位、最多得点だったチームがである。日本のトップリーグのサッカーは、なんと挑み甲斐のある舞台だろうか。

眞壁社長は言った。

「20年目のJリーグの歴史に、20年の我々の歴史に、今年は失敗したと記載がされるでしょう。しかし、これから掴む大きな成功の時に、この年が我々の成功の起点であったと、必ず言える確信があります。」

「20年たったベルマーレは、このホームスタジアムで一度も胴上げができていません。来るべき21年目のシーズン、必ずここで胴上げすることを胸に、今日から、今日から戦っていきたい。」

曺監督は言った。

「後ろにいる選手達は、ファールを貰うために相手を欺いたり、ファールをしてでも勝っていいと思ってる選手達ではありません。常にフェアに、自分達のやっていることをグラウンドで出す。そのことを一年間、しっかり体現してくれたと思います。」

「降格した責任は監督の僕にあります。でも、日々成長するしか僕も選手達も残された道は無いと思うんで、必ずやこの悔しさをしっかり果たし、ベルマーレはまだ生きているということを証明したいと思います。」

ホーム最終戦後のセレモニー。たった1年で降格したシーズンだというのに、それぞれのスピーチのあとはスタジアム全体から拍手が巻き起こった。隣で観戦していた大宮サポさんは、セレモニーも最後まで観てくれていた。そして、驚いていた。

「降格するチームのホーム最終戦とは思えない。俺ら大ブーイングだったのに!」

真正面からJ1に挑み、自分達のサッカーを貫いて敗れた。それでも今年一年のベクトルが間違っていなかったと、サポーターの大部分が感じていたからこその光景。お手本のドルトムントのサッカーにはまだ遠いけれど、このまま成長してくれれば、きっと未来は明るいと信じさせてくれる2年間だったんだ。

グギョンが去るのは決定的、DFの要だった大野は新潟にレンタルバック、高山は柏への移籍がニュースになったりもしている。しかし曺監督は続投が決定、キャプテン永木はC大阪からのオファーを断り残留を決断してくれた。

同じ再出発でも、チームの中心線を残したまま戦いを続けられるのはとてつもなく大きい。闇雲に上を目指すのではなく、目指す頂の高さと厳しさを意識しながら向上していける。楽しみだ!