湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

【J1・第12節_vs浦和(A)】『湘南"火の玉"アベンジャーズ』○3(4)-2

f:id:revys48:20190518161556j:plain

一言では語り尽くせない、とんでもない試合になった。こんな試合を湘南ベンチ脇のメインスタンド最前列で観られたことは、一生モノの宝物だ。

スタメン

武富が契約で出場できずU-20日本代表で冬一未月を欠く状況で、のだりゅー大野キクシュンが帰ってきてくれた。というかこの時までに万全にしておくというのが基本線だったのかもしれない。そう感じるほどにグッドタイミングだった。

ところが好事魔多しというか、試合前に何があったのか古巣対戦で張り切っていたであろう岡本の姿がキックオフには消え、フレイレがいた。山根を一列上げて対応。前線には中川が開幕戦以来のスタメン。

浦和は浦和で週明けのACL戦を前に、前節から8人もスタメンを変更する大幅なターンオーバー。リーグ戦連敗中の大幅な変更は、随分と思い切ったなという印象。

前半~2失点

f:id:revys48:20190518175342j:plain

入りはそれほど悪くなかった。むしろアグレッシブに仕掛けられてもいたし、良い方の部類に入るだろう。それでも徐々に流れが浦和に傾いていく。

22分、1失点目。左サイド奥までスルーパスを通されて、そこからマイナスに折り返し。ダイレクトに鋭い縦パス、トラップ一発で前向いてマークについてた大野から一歩遠くに落とし、角度のないところから強烈なシュート。褒めるしかない。

25分。中川を奪われてショートカウンター。この時点で3対2。ナバウトのマークを外して前に出たフレイレの裏を簡単にパスを通されて、そのナバウトにドフリーで決められた。方向を限定することすらできなかった、どうにかならなかったものか。

立て続けの失点で、ゲームの流れは完全に浦和に傾いてしまった。普段の試合ならそのままズルズルと守りきられてしまうところだが、世界を震撼させたらしいサッカー史上に残るウルトラスーパー大誤審が発生することで、事態は一変する。

大誤審~ハーフタイム

敵陣中央のウメさんに秋野から鋭いロングパスが通る。3人に囲まれて体勢を崩しながらも、最前線に上がった杉岡氏に更に縦パス。左足から放たれた杉岡氏のシュートは、右ポストに跳ね返って左サイドネットに突き刺さった…ハズだった。

スタンドからでもサイドネットが揺れたのは見えたし、線審オフサイドその他の旗を上げていない。あぁ良かったと笑顔で戻ってくる選手達に拍手していると、何故だか浦和の攻撃が始まっている。何とか秋元が阻止してくれたが…はて??

時間にして31分、イヤな空気になる前に押し返しての1点差に迫ったハズだった。選手も監督も抗議している。事態が飲み込めずにDAZNを起動してみたら、やっぱりどう見てもゴールに入ってる。うん、知ってた。で、なしてノーゴール???

結局抗議は通らず、試合は普通に再開。どちらのチームの選手にも動揺はあったろうけれど、前半はスコア動かず。ハーフタイムには、今からイヤーDVDが楽しみになるような、ロッカールームでのドラマがあった…らしい。

大誤審後のハーフタイム、湘南が「一致団結」したロッカールーム | サカノワ

「(後半の45分)行く、か、行かない、か。もしも、お前たちが『ノーゲームにする』というのだったら受け入れるぞ」 しかし湘南の選手たちに、「ノーゲーム」の意思はまったくなかった。梅崎は振り返る。
「俺らはみんな『逆転しよう』と。あのようなことが起きたからこそ、それを反発力にして、『絶対に逆転しよう』という想いで後半に臨みました。そこで、みんなが相手を上回れた。球際も、運動量も。みんなの想いがつながったからこそ、奇跡を起こせたのかなと思います」

【湘南】大誤審にも選手一丸!「逆転してから抗議しよう」――かくしてベルマーレの大逆転は起こった - サッカーマガジンWEB

「きょうのような試合展開は、人生で一度あるかないかだと思います。選手たちは反発心を出して、正々堂々と戦って勝ち点3を取ってくれた。こういう場に立ち会えて、私は幸せです」
眞壁潔会長はハーフタイムにロッカーへ足を運び、後半の開始時間にピッチに出て行かないように伝えようとしたが、選手たちの燃えたぎる思いを感じ取り、矛を収めたという。秋元の「(開始の8時)36分に出ます」という力強い言葉を聞き、会長も心を震わせていた。
「一クラブの代表として、選手たちからいろいろなことを教わりました。涙が出そうになりました。こういうことを含めての湘南スタイルなんだなと」

かくして後半、選手もスタッフもサポーターも、全ての意思が一つになった。「絶対に追いつき、逆転しなければならない」。怒りをモチベーションに変えて一つの大きな火の玉になった、湘南ベルマーレの怒涛のアベンジが始まった。

倒すべき相手は、もはや浦和さんではなかった。というか、抗議前に秋元と接触したナバウトがしなくていい負傷交代を余儀なくされているのだから、浦和さんも被害者だ。この理不尽な状況をひっくり返して『全てを救う』には、勝つしかなかった。

後半~そして伝説のハッピーエンドへ

ハーフタイムに大野に代えてキクシュン投入。山根坂フレイレ杉岡氏の4バック、左ワイドにウメさんを回して、キクシュンはシャドーに入れての433。この攻めの交代が"本当の"反撃の狼煙をブチ上げることになる。

開始直後の2分、浦和のクリアボールを回収した秋野、即座にゴール正面のキクシュンに鋭い縦パス。目の前にDFがいても構わずに振り抜いた左足からのシュートは、DFの右を通ってGKから逃げながらゴール左隅に突き刺さるスーパーミドル!


【公式】ゴール動画:菊地 俊介(湘南)47分 浦和レッズvs湘南ベルマーレ 明治安田生命J1リーグ 第12節 2019/5/17

このゴールで完全に流れを五分に押し戻したものの、追いつけないまま時計の針は進んでいく。秋野→のだりゅーで433へ。更に中川→コバショーと攻めの交代が続くが、届かない。ジリジリとし始めた後半34分に、ようやく扉をこじ開けた。

右サイドからペナ角あたりののだりゅーにパスが通る。そのまま身体を入れながらゴールに迫り、そこからマイナスのパス。この時、GK前に走り込む山﨑にDFが釣られたことで、待ち構えるキクシュンがドフリーに。落ち着いて流し込んで、ついに同点!


【公式】ゴール動画:菊地 俊介(湘南)79分 浦和レッズvs湘南ベルマーレ 明治安田生命J1リーグ 第12節 2019/5/17

この嗅覚と決定力こそがキクシュン。怪我無く通年で活躍できたら、かなりの数字を残せるんだがなぁ。とにもかくにも、ここまで来たら絶対勝ちたい湘南と、リーグ戦3連敗は避けたい浦和の、意地の攻防がロスタイムまで続いた。そのラストプレー。

シュートをキャッチした秋元から、右サイドに開いていた山﨑に素早いフィード。中央に折り返したパスを受けたのは、攻め上がってきていた山根。天馬が左に開いて作ったスペースをドリブルで切り裂きPAに迫る。

右からコバショーが猛然と駆け上がってきていたが、山根は思い切りよく右足を振り抜いた。シュートはDFに当たってわずかにコースを変え、GKの頭上を越えてゴールど真ん中に吸い込まれた。そしてその瞬間、黄緑色の歓喜と共に、試合が終わった。



【公式】ゴール動画:山根 視来(湘南)90+4分 浦和レッズvs湘南ベルマーレ 明治安田生命J1リーグ 第12節 2019/5/17

総評:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

これはもう☆10個でしょう。この展開と内容と歓喜は、去年のルヴァン杯決勝と同じく天井を突き抜けるモノだった。最上級の結果を掴み取ったチームを誇りに思う。

もちろん自らを救う勝利だった。大誤審に関係ない結果を残すことで、浦和さんも審判団も救った。いや浦和さんの勝ち点的な話はともかく、誤審のおかげで勝ち点拾ったとか言われないで済むって意味でね。試合自体も最後まで白熱したし。

誤審を目の当たりに…埼スタ視察の森保監督「やはり最後まで戦い抜くことが大切」 | Goal.com

これで大誤審の件が消えるわけではないにしても、試合の結果とくっきり分けられたことで、議論自体はしやすくなるんじゃないかな。VARよりはGLTの導入が急がれるべき、かなぁ。簡易的な安価なモノって作れないものかしらん。

あとね。とんでもない試合で序盤のことを忘れそうになるけれど、前半のあっさり2失点は猛省してもらいたいところ。大誤審が無かったら、そのまま守りきられて1-2敗戦なんて形だって十分ありえた。ある意味大誤審に救われたようなモノなのだから。


DAZNハイライト20190517 浦和レッズ戦

次の試合は

水曜日に平塚で札幌を迎え撃つ、ルヴァン杯グループステージ最終戦ですよ。勝って初めて連覇への道が拓ける重要な一戦を前に、今回のような勢いがつかないわけがない勝ち方ができたのは、本当に大きなことだ。

とは言え日曜のリーグ戦の神戸戦も当然大事。メンバー選考から悩ましいところだが、半分ほどはリーグ戦と変えずに、サブにも何人か入れておく感じにはなるだろうか。

特に浦和戦で出番の無かった武富岡本は、思うところもあったろう。思う存分暴れてほしい。そしてレレウさん、ここでも活躍して結果を残して、リーグ戦出場の足がかりを作ってほしい。本番に強い、やれる子だと信じてるぞ。

【J1・第11節_vs大分(H)】『藤本トマホークブーメラン』×0-1

ぐおおお、今回も時間無いので短縮版。タイトルは最初『高山どうでしょうリターンズ』だったのは内緒w。お役に立ってますか?的な感じで。

試合

f:id:revys48:20190515225340j:plain

前半は湘南のモノだった。前線からのアクティブディフェンスが冴え、相手に好き勝手にポゼッションさせず、寸断させては攻め入った。時折困ったようにDF裏にボールを放り込まれるが、この時はまだ十分対応できていたから怖さは無かったな。

後半になると、大分が割り切ってDF裏の前線の選手にボールを蹴りだしてくるようになった。どうやらシンプルにいこうという指示が出ていたらしいが、こういう攻撃は散々やられてきたし、そんなに心配はしてなかったんだよなぁ。

よほどグサリと刺さらなければ致命傷にはならないだろうと思っていたが、大分の前線にいたのは、J1日本人トップにして得点王争いに顔を出す藤本だった。JFLから鍛え上げた"トマホーク"の一撃がグサリと刺さったのは、後半の序盤だった。

“J1最多ゴール”FW相手に失点、湘南DF坂「出ないと思っていたところから…」 | ゲキサカ

「ボールが出ないと思っていたところから出てきた。寄せていたし、パスコースは切れていたので、もっと外に出てくると思っていたけど思ったより鋭く来た」。若きCBがそう振り返ったように、MF島川俊郎のスルーパスは変則的なリズムで繰り出され、しかもディフェンス陣の間をぬうように巻いてきた形だった。

 意表を突かれた守備陣は藤本の突破を許し、坂もすぐさまカバーリングに走ったものの、後方からのアプローチは背中で弾かれた。そのままゴール前に攻め込まれ、GK秋元陽太もかわされて失点。「シャドーは潰せていたし、裏のスペースはあると思っていた」と警戒していただけに、悔いの残るワンシーンだった。

2人マークについてて、こうもアッサリ決められてしまうとは。ここぞという場面で、きっちり収めて決めきるだけのモノを持っているというのは、素晴らしいね。素直に上手いと思ったし、大したものだよ。

湘南もシュート本数で16本というほどには攻め立てていたんだがねぇ。決定機で2回ほどGK正面になってしまったのはもったいなかった。チェイスで足を使いすぎたか、ゴール前で今一歩迫力が出し切れなかった感。


DAZNハイライト20190512 大分トリニータ戦

総評:☆☆☆☆☆

シンプルな攻撃は、シンプルが故に刺さると痛い。失点場面だけだったんだけどね。秋元の横っ飛びビッグセーブもあったけども、それ以外はきちんと守備できていたように見えたし。うーん、もったいない試合だった。

試合後には三竿と高山がゴール裏に挨拶に。ゴール裏は『NEVER ENDING LOVE』のダンマクでお出迎え。高山スタメン、三竿サブ出場無し、馬場ちゃんベンチ外。こちらが大分に殴り込む時は、三人スタメン揃い踏みでお出迎えしてほしいものだ。

f:id:revys48:20190515232322j:plain

次の試合は

浦和美薗に、浦和退治に出かけてきますよっと。つかもうすっかり金曜開催が当たり前みたいになってるけど、ホント仕事を抜け出すの大変なんで、何とかしてほしい。

浦和とは勝ち点差3、連敗中で何としても勝ちに来る相手を跳ね返して追いついてしまいたいところ。11試合で8得点と攻撃陣が湿ってるのは浦和のイメージに合わぬ。変に意識しないで、目を覚まさせないように慎重に守りたい。

今回メインスタンドのS指定席を買ったら最前列、多分湘南ベンチあたりだったので、また普段見られないような光景が見られるといいな。