それはホームに帰ってきたからというだけじゃなかっただろう。連戦の疲れからかプレーの精度は欠きながらも、ピッチを駆けまわる選手たちはハツラツとして見えた。
栃木が湘南のストロングを殺すのではなく、自分達の持ち味を存分に発揮することで正面からぶつかってきてくれたからこそだ。「きてくれた」というのもおかしな表現だけど、ここ数試合はなかなか湘南の持ち味を出せずにいたからね。
ただ、シュートまではなかなかたどり着けない。自陣からのＦＫの超ロングボールに一心不乱に走りこんだ藤田のシュート。栃木近藤の鮮やかすぎるスーパーカミソリミドル。膠着していたわけではないのだが、それぞれゴールにつながるシュート１本ずつで、前半はしばらく推移していた。
均衡を破ったのは、またもセットプレー。前半終了間際に"湘南乃魂"永木がフリーキックを直接叩き込んで、勝ち越しゴール。結局コレが最後のゴールとなった。…そうなるとは思えない展開だったんだけどなぁ。
何せ後半は７：３で湘南ペースだった。惜しい攻撃も何度もあった。もちろん栃木にも決定機はあったけど、ＧＫ秋元のファインセーブもあって、後半に得点は動かなかった。最終スコアは４－３とかになっててもおかしくなかった。どちらが勝つかはともかくｗ。
それでも、水を得た魚のように駆けまわる選手たちは、楽しそうだった。サポーターも、後半は歯がゆい事も多かっただろうけど、大いに盛り上がっていた。ＧＷ最終日には相応しい試合になったんじゃないかな。…羨ましかったなぁ(涙)。
とにかく、これにて開幕１２連勝。連戦で足が止まるどころか、全力で最後まで駆け抜けてしまった。これに関しては、試合後のコメントでターンオーバー否定論をブチあげていた。パフォーマンスが落ちて負けたり怪我人続出したりしなければ、問題無いんだけど…ね。やっぱり怖いよ。乗り切ったからいいけれど。
そして次節はアウェイで熊本戦。二年前は熊本相手に１分１敗。アウェイでは、当時熊本にいた武富の試合終了間際の同点ゴールで引き分け。ホームではあと数秒で試合終了ってところで北嶋に決勝ゴールを決められた。ホームの時はゴール裏で呆然としたもんだ。シーズン終盤の三連敗目だったから…(遠い目)。
水戸に次ぐ第二の鬼門。現在４勝３敗５分の１０位なれど、ＧＷ連戦を４分負け無しで乗り切ってきている。十分とは言えないまでも、ようやくの休養でリフレッシュして新たな気持ちで臨んでもらいたい。
最後は、何故か第9節の横浜ＦＣ戦の話。「日本一走り勝てるチーム」宣言、ということでホームの試合での対戦相手との走行距離との比較を発表してたりするんですな。そいでもって、ようやくこないだの湘南戦の結果が出ていたわけですよ。
そしたらビックリ、チーム全体で１５ｋｍほど湘南が上回ってた。全力ダッシュ限定でも１ｋｍ以上上回ってる。ちなみに岐阜相手だとこんな感じ。次節の相手熊本だとこうなる。
かなり持ち味を殺された印象こそあったけど、これだけの数字だ。こうして数字としてはっきり現れると、感心してしまうね。湘南スタイルの力強さを証明する指標の一つと言えるだろう。
