湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

【J1・第33節_vs広島(H)】『開通☆自力残留ロード』○1-0

AT5分の表示が、イヤでも一週間前の悪夢の記憶を呼び起こす。ストップウォッチを走らせつつ、暗雲を振り払うように手を叩き、声を出す。4分、3分、2分。広島の圧力を跳ね返しながら、永遠のような時間が、少しずつ少しずつ削れていく。

「俺達の湘南 今日も闘おう こんな俺らがついてるのだから」

「どんな時でも 何も恐れるな 自分を信じ勝利を掴め」

左サイド自陣深くで冬一が攻撃の芽を摘んで、ゴールキック。時間は既に5分を過ぎていた。「蹴って終わりだ!蹴って終われ!」富居のゴールキックが左のサイドに出たのと同時に、平塚の空に歓喜のホイッスルが鳴り響いた。

スタメン

スタメンは、前節東京戦とほぼ変わらず。好調の流れを途切れさせないのは良い事。このメンバーが、現状での監督が目指すところの最善手なのだろう。唯一の変更は、最前線がリョーゴ→指宿に。そのリョーゴはベンチ外。負傷だろうか?

サブには久しぶりの小野田さんやクリスランの姿も。…というか、最近キクシュンやら杉岡氏やらの姿が丸っきり消えちゃってるのが寂しいねぇ。キクシュンは毎年の事だからいいけど(よくない)、元気印杉岡氏はどうしたんだろう。

こういう時に馬入が使える状況だったら何かと噂も流れてくるんだけど、この大事な時期に練習場を転々としているので、様子が漏れ伝わることもなく。慣れ親しんだ環境で練習できないことが、コンディション的に良い事のわけもなく。うーむ。

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試合

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前節の流れをそのままに、広島を前から圧していく湘南。モチベーションが影響しているのか、立ち上がりから強度を感じさせない広島の攻撃を寸断し、ゴールに迫る。そしてこの日唯一の得点シーンは、思いのほか早くやってきた。

右サイドから冬一のFKがゴール前に入る。跳ね返されたボールを再びゴール前に放り込むと、半端になったクリアを回収したのは、やーまん。

ワンツーで裏に抜け出すと、「中は見えてなかったけど味方を信じて(本人談)」鋭いクロス。実際に指宿も走り込んでいたが、先んじて触ったのは広島DF。今季リーグ最小失点で堅守を誇る広島から、望外のオウンゴールで先制。

前に前にというチーム全体の姿勢と、やーまんの咄嗟の判断が、広島DFを後ろ向きにさせたからこそ、オウンゴールを誘発した。去年のアウェイでも土壇場で湘南のひたむきさがオウンゴールを呼んだことを思い出した。

広島も早い時間帯での失点を挽回せんと反撃を試みるが、攻撃が形にならない。後半に入って更にギアは上がるが、湘南も食らいつく。相手を狭いブロックに飲み込み、圧力をかけ続け、奪ってはカウンター、奪われては高速帰陣。

あわやの場面も、今やすっかり守護神の顔つきになってきた富居が、ファインセーブで救ってみせた。立場が人を作るのか、風格すら出てきたように感じる。

チャンスも幾度となく作って、シュート本数も相手を7本に抑え込みつつ、堅守広島を相手に9本まで伸ばした。苦手広島&城福監督相手に互角以上の内容を示し、トラウマになりかけた長いアディショナルタイムも制した。

選手がピッチで、サポがスタンドで、涙を流しながら笑顔だった。まだ何も手にしてはいなかったが、ホーム最終戦は、安堵の喜びに染まった幸せ空間となった。今はまだ、「ひとまずのハッピーエンド」。トゥルーハッピーエンドは、まだ、これからだ。

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総評:☆☆☆☆☆☆☆☆

喜びそのものを☆に換算すれば9つ並べたくなるんだけど、好機を何度演出しても追加点を取れなかったことは反省材料にしてもらわなくては、というわけで1つ減点。

21年ぶりの広島からの勝利…というのも十分嬉しいが、今は8月11日以来の三ヶ月半ぶりの勝利という方が大きい。自分達は勝てるんだと、勝利に値するチームなんだと胸を張れるのは、なんと誇らしいことか。

他会場の結果も全ての流れが湘南に味方をしてくれて、自動降格からは逃げきって、更には自力での残留の道が拓けていた。長いこと視界を覆っていた濃霧が、一気に晴れた気分だ。・゚・(ノ∀`)・゚・。


DAZNハイライト20191130 サンフレッチェ広島戦

最後の試合は

最終節は、松本山雅のホーム、アルウィンに乗り込みますよ。前節で自動降格が決まってしまった松本山雅。要因を一つに絞るならば、33試合で20得点という得点力不足だろう。マリノスと失点数は変わらないのに、得点は1/3以下だ。 

H/Aが逆ではあるものの、湘南も今年の松本山雅と同じようなシチュエーションで試合をしたことがある。2016年の最終戦、アウェイ名古屋。既に降格の決まっていた湘南が、残留を目指す16位名古屋を1-3で粉砕して降格の道連れにした。

あの日の湘南は、プレッシャーから解き放たれたかのように、実にノビノビと試合を楽しんでいた。逆に名古屋は固くなりすぎて、湘南の侵攻を止められなかった。

松本山雅とはリーグ戦では無敗と相性は悪くないが、楽な試合も記憶に無い。既に降格の決まったホーム最終戦、最後は意地でも勝利をと牙を研いでいるに違いない。

2戦で積んだ勝ち点4の重さと、試合での手応えを、改めて噛みしめる。きっと湘南の選手達も、今の自分達なら成し遂げられると感じてくれているだろう。アルウィンの圧倒的な声援を跳ね返して、2016年と同じくノビノビと戦いたいものだ。