湘#48 れび@湘南サポBLOG Ver.2

スポーツナビ+(ブログ)サービス終了に伴い、引っ越してきました。湘南ベルマーレを応援していきます。

富士登山だよ/後編(2009年8月27~28日)

富士山登山だよ・苦闘編/2009年09月01日20:42

ここまでくると、自分の体調の異変は明らかだった。ここで初めて荷物を降ろしてベンチに座ると、もう立つのもしんどい。酸素が足りてないせいか手足が正座した時のようにしびれてきている。こんなことは初めてだ。
酸素缶で盛大に酸素を何度も吸い込むと、頭痛が完全に取れるほどじゃないにせよ手足のしびれが取れたり、一応効果があった。一息つけたので、レインウェア(上)と毛糸の帽子を装備して(汗が冷えるからね)、食事をしながら今後のことを考える。
まだ食欲もあるし、すぐにブッ倒れるほどじゃない。ただし体調のことも考えて、ここからはできるだけペースを落とす。少しでもフラつくようなら立ち止まって深呼吸。他の登山客に引き離されて、追い抜かれることを恥と思わないこと。自分はもはや万全じゃないんだと自覚すること。
実は途中で腕時計を落としていて(あまりに汗かいたんで外してリュックにつけていた…はずだった)、ここで記している時間もデジカメの記録頼りだったりする。自分のペースを確認できぬまま登ってきて、「時間的余裕を作る」ことに固執するが故のハイペースで、結局軽い高山病である。
そもそも早めに出てきているんだから、ゆっくり登ってくればよかったんだよな。何も考えずに登ってきてkonozamaだ。日本一の山に無計画で登っちゃダメだねということなのだろうw。症状が非道くならなくてよかった。
結局30分ほど休んで22:40に再出発。折り返す坂道(もはや道ですら無いところばかりだが)の角で休みながらの登山が続く。自分でも歯がゆくて仕方がないんだけど、かといって急げる体調でもないのでノソノソと歩き続ける。

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ちょうど24時になったあたりで本八合目前の元祖室という名の山小屋(3250m)に到達。ここで再びを荷物を降ろして再び水分と酸素を補給。それなりにゆっくりなら進めるという事実が嬉しい。
立ち止まって休んでも座らないことだけを心に決めて、ただ登る。追い抜かれる人数がハンパ無いw。というか、最初の頃の孤独っぷりwがウソのように人が明らかに増えてきた。後から出発してきた人が元気に追い抜いていくのだ。あぁ羨ましいorz。
01:25に、八合五勺目の御来光館(3450m)に到達。山小屋自体がここで最後ということもあり、ここで最後の長時間休憩のつもりで荷物を降ろす。あー酸素が美味い…と思ったら使い切ってしまった。ガッデム。こんなことならもう一本買っておけばよかった。ここまで来ると風が強くて余計に寒いので、風を避けられる裏側でヘタりこむ。

☆五合目(2305m/19:30)~八合目(3030m/22:11)⇒725m/2時間41分
☆八合目(3030m/22:40)~八合五勺目(3450m/01:25)⇒420m/2時間45分

傾斜や登山道が違うので単純比較はできないにしても、ここまでペースを落とさなければいけなかったということだ。そして最初からこのくらいのペースだったら、今頃もっと体調が良かったかもしれないなぁ…なんて後悔しつつグッタリしていると、汗が冷えて本格的に寒くなってきた。ここで切り札の厚手のトレーナーとネックウォーマーを装備。
タオルをそのまま首に巻いたままで、ネックウォーマーはアゴの下から口元までを覆うようにすると、首元を完全にガードできて暖かい。ホントは山頂で日の出を待つ間の防寒対策だったんだけど、身体が動かず発生する熱量が減っている現状では身体を冷やさないことのほうが大事だと思ったからだ。

富士山登山だよ・御来光編/2009年09月01日20:45

あまり休んでいても身体が冷える一方だったので、15分ほど休んで01:50に出発することにする。動けなくなるのが一番心配だったので、休みながら進むことを優先することにした。こんなところで御来光を見ることになったら、何しに来たのかわからない。
ここからしばらくは、進む⇒休む⇒進む⇒コケる⇒休む⇒(最初に戻る)のループ。とにかくコケる。踏み外す、バランスを崩す、足が上がらない。そうこうしてるうちにヘッドランプの電池が切れて、換えの電池を忘れてくる始末/(^o^)\。自力で足元を照らせないので、後ろから追い抜いていく登山客の明かりを頼りに、少しずつ登っていく。そしてまたコケる。
ついにあと200m(多分3510m)という看板の前まで到達するものの、その看板を見てホッとしたのか、ついに身体が動かなくなって岩場に寄りかかるように腰を下ろして休んでしまう。頭痛を通り越して気持ち悪い。足も流石に疲れがピークだ。

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ぐったりしていると、登山ツアーの集団がザクザクと上がってくる。きっと22時以降出発なんだろうな。平均登山時間が6~7時間ってのはそういうことなんだから、それが当たり前なんだけども。ツアーにしとくんだったかなぁ…突発じゃ無理かぁ。
…ふと気がつく。ツアー客にまぎれちゃえば、明かりの心配もないし後ろから押されるように頑張れるんじゃね? 動かぬ身体にムチ打って無理矢理ツアーの列にまぎれ込む。この時既に03:20。八合五勺目(3450m)から1時間半かけて60mしか登ってない。どんだけ休んでたんだ俺。
あとは流されるままにダラダラと登るだけ。すでに登山客でごった返していたので、適度に列が止まるので良い休憩になったのが幸いして、こんな体調でも登っていくことができた。そして時に03:50…山頂到着。

☆五合目(2305m/19:30)~八合目(3030m/22:11)⇒725m/2時間41分
☆八合目(3030m/22:40)~八合五勺目(3450m/01:25)⇒420m/2時間45分
☆八合五勺目(3450m/01:50)~吉田口頂上(3710m/03:50)⇒260m/2時間

元々04:00に到着して御来光を拝む場所を確保、05:00以降らしい御来光を待つつもりだったので、結果オーライで予定通りになってしまったw。

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山頂は既に人が多いけど、できるだけ高所ということにこだわらなければ、目の前が開けている場所を確保できた。椅子ほどの高さの岩も確保して、そこに腰を下ろす。あとは時を待つだけ。夜景がやたらと綺麗で、待つのも飽きない。
風が通る場所だったから寒かったし、気持ち悪いのも続いていたけれど、ここまで来たらそんなことはどうでもよかった。携帯の電波が余裕で届くから気を紛らわすことができたのも幸いしたはず。
あとは…写真見てw。順番に写真を送って徐々に日が出てくるのを見ているだけで2828してくる。十分苦闘が報われたと思ったよヽ(´ー`)ノ。

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