１０連敗の悪夢からの天皇杯快進撃で終わった２０１６年シーズン後、これまで湘南を形作っていたダイスケ三竿大槻を失った。２０１４～２０１５年を支えた秋元が戻り、実力は柏レギュラーのお墨付きの秋野が加入。
ジネイやバイーアさんという大黒柱も残り、他の主力達も健在。個性的な新加入の選手達も揃った。上手いこと噛み合えば、魔境Ｊ２でも闘っていけるとは思えた、のだが。
湘南２０１７ ～ゆく人くる人のこる人～ - 湘#48 れび＠湘南サポBLOG Ver.2
「選手個人への愛着」とか「個の湘南スタイルの浸透度」とかはさておくとして、選手個々のポテンシャルの総合値としては去年の開幕時と比べても遜色無いのではないかという印象。ジネイがいてくれる分だけ、攻撃のバリエーションは増えるハズ。
まさか開幕戦でバイーアさんと最終ラインを守るのが、高卒ルーキー杉岡と、まさかのコンバートの山根とは。杉岡は手隙になった中盤に上げられたりしつつスタメンで出続け、山根は最後まで主力でＤＦラインを任され続けた。
鳴り物入り(？)で柏からレンタルで加入した秋野は、開幕戦から数戦はスタメンで名を連ねたものの、途中でスタメンから外れる試合が出ててきた。この時期は「もったいないなぁ」なんて思っていたものだが、きちんと理由はあった。
先日のセミナー(※)で話題に出たのだが、この時の秋野は新しいチームに合わせようとして良い部分を出せていなかった…と監督の目には映っていたのだそうな。高い潜在能力を持っているのに、自ら壁を作ってしまっていたと。
高山が負傷した第５節千葉戦(H)で初のスタメン落ち。初の敗戦かつ完敗した第６節讃岐戦(A)ではフル出場。その後、第７節から第１１節までスタメン落ちで、途中出場も２回だけ。それだけの時間をベンチから試合を観させて、覚醒を待っていたのだ。
監督に言われたから気がつくのではなく、試合を観て、日々の練習の中で気がついて、自らプレースタイルを変えていった。その後の活躍は言うまでもなく、ほぼフル出場で湘南の攻撃を支え続けた。そう導いた監督の慧眼よね。監督も成長しているんだ。
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第５節で高山が消え、数ヶ月キクシュンが消えた中、秋野と一緒に攻撃陣を支えたのがジネイと山田直輝。そしてゴールマウスを獅子奮迅の活躍で守り抜いた、出戻りの守護神、秋元。センターラインの充実が、リーグ戦の好調を支えた。
『"船出"2017』と、『"葛藤"2016』と。 - 湘#48 れび＠湘南サポBLOG Ver.2
中心選手がいなくなったことで、細い轍に足を取られ続けたような２０１６年からはイヤでもチームの体質が変わるだろう。今年集った選手達なら、力強い『共走』で自分達で道を切り開けるようなタフなチームになれると信じている。頼んだぞ！
結果も出ていて、順位的には好調そのもの。それでも気が楽にならなかったのは、楽に観られた試合なんて数えるほどだったことと、前半戦に定期的にあった大敗のおかげ。そして、そのショックを引きずらずに連敗しなかったことだ。
監督自ら言っているが、けして無類の強さで優勝してみせたわけではなかった。チームの体質改善を進めながら、目指す舞台で生き残るための術を見出していった。
対戦相手の強度が違うとはいえ、連敗から抜け出せなかった去年のチームには無かった、開幕前に望んだ"崩れないタフさ"を育みながら優勝を掴んでくれた。最終盤まで不安定だった名古屋、終盤崩れた福岡等とは対象的だった。
ＭＶＰ、ベストゲーム、そして来季へ
今年のベストゲームを一つ選ぶなら、第２８節千葉戦(A)になるのだろう。前述のセミナーでも、印象深いゲームとして監督が挙げていたりもする。
それまでホーム無敗だった千葉の猛攻を耐えて耐えて、耐え続けた８２分の、コーナーからのムルジャヘッド弾での勝利。そこまで鍛え上げてきた全てで、圧倒されていた試合展開の中で、あの瞬間だけ千葉を凌駕してみせた。会心の勝利だった。
ブログ更新： 【J2第28節 千葉×湘南】ムルジャの先制点で逃げ切った湘南が4連勝！シュートわずか3本で勝利を収める試合巧者ぶりを発揮 https://t.co/PW23PQgWWN pic.twitter.com/Auax1Vjf2N
— ドメサカブログの中の人 (@domesoccer) 2017年8月16日
ＭＶＰは、異論は許さないレベルで…というか異論は出ないでしょう。出戻りの守護神秋元陽太。序盤に指を骨折しても、そのままゴールマウスを死守し続けた。彼の存在だけで勝ち点１０は稼げたのではないかと思えるほどの活躍だった。
あえて次点を選ぶなら、攻撃陣から山田直輝か。今年は怪我もなく開幕からフル回転で攻撃陣を引っ張った。浦和から湘南に来て３年目、ようやく自信を結果に結びつけることができたシーズンだっただろう。その結果…ｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ。まぁその話は別の機会で。
ひとまずＪ２では、折れない心のままに結果を出すことができた。あとは、作り上げたメンタリティにＪ１仕様の攻撃力を構築して、戦いに挑みたい。
今は多くは語らないがｗ、１２月２９日の時点で湘南サポ界隈は"お祭り騒ぎ"になっている。クラブは相当の覚悟を持って２０１８年に挑もうとしている。大いに期待し、全力で支えていきたい。
ふぅ…とりあえず今年中にまとめました。その間に途中でも書いたセミナーに行ってきたりもして。翌日にもトークショーがあったらしいですが、流石に平日に連荘で出かけることもできず、こちらだけ参加しました。
翌日のヤツは進行役がいる本物の(？)トークショーですが、こちらは水谷社長とキジェ監督の２人語り。監督の目の前の席で、じっくり話を聴いてきました。講座の体なので堂々と録音もしてきたので、シーズン前にまた聴きなおしたいですね。
…と言うわけで、２０１７年最後の更新です。無事に優勝での昇格という嬉しい１年と、ブログの引越しという一大事もあり、印象深い１年となりました。
来年は２０１６年にできなかったＪ１定住への再チャレンジ。来年だけ生き残っても意味はなく、上向きの循環を始めるための最初の一歩。
今年降格した甲府が、２０１３年に我々と同時に昇格してから今年まで生き残って得たもの全てが、何者にも代え難いモノ。ＤＡＺＮマネーが回り始め、新スタジアムを見据えた、ここ数年の結果が湘南のミライを決める。何が何でも生き残っていきたい！
【12/30 AM3:33 ／ MVP秋元の記述が全て消えてた(コピペし忘れてた)ので追記orz】
