湘南ベルマーレの辞書に『消化試合』の文字は無い。ただし、それは優勝が決まる前と同じくベストメンバーを組んでGET3を追い求めるということとイコールではない。日々成長を続けるチームには、無駄にできる試合なんて無い…と言った方が正しい。
この日のスタメンは、バイーアさんがお休みで中盤に神谷北斗という新鮮な並び。とはいえサブにはキクシュン俊輝未月高橋諒、そして復活の高山が控える。…秋元は指が曲がったまま最後まで出続けるんだね。本人がそれでいいならいいんだけども。
目新しいスタメンがキックオフから見せてくれたのは、普段のメンバーと変わらぬ湘南スタイルだった。もちろんメンバーが変わればベクトルも少々変わるが、それでスタイルが失われるようなものではなかった。
序盤こそサイドから押し込まれたけど、弾力的に押し戻して一進一退。前半終了直前に奈良輪が不運なハンドを取られてPKで先制されたけど、惜しいチャンスも多かったし下を向く内容ではなかったように見えた。
特に神谷は、前後半通じて視野の広さを感じるパスを何度も見せてくれた。今年1年の悔しさを晴らさんと(悔しくないわけがないんだ!)、大いに張り切っていた。そしてここまで出来るのにスタメンにほとんど食い込めなかったのだ、という事実。
後半も岐阜に先手を取られるも、早めの選手交代で流れを引き寄せていく。押し込んだところからPKをゲットしたが、交代で入っていた高山が緊張からか外してしまう。ここはきっちり決めて、自らのゴールで復活をアピールしたかったところ。
その後も激しい鍔迫り合いが続く中、こぼれ球を端戸がゴールに押し込んで同点に。綺麗な形ではなかったし、けして満足なんてできないだろうけど、ようやくの今季初ゴールにはホッとしたことだろう。悔しさは来季のJ1で存分に晴らしてくれたまえ。
その後も互いにゴールを狙い続けたが、どちらも譲らず。勝利こそ逃したものの、コメントからもキジェさんの満足感が伝わってくる好試合だった。
いよいよ、長いJ2の42試合目。次節町田戦が最終戦だ。最終戦で町田戦というと、どうしても2012年のアウェイ戦が頭をよぎるが、今年はホームで最終戦を迎える。
チームとしては優勝してのJ1復帰という最高の結果を手にした。あとは一人でも多くの選手が、思い残すことの無いようにシーズンを終えてもらいたいものだ。高山と表原にゴールが生まれて、願わくば快勝で、セレモニーを迎えたい。
11月19日(日)町田戦はホームで迎える今シーズン最終節。もっと強くなるために、もっと成長するために、最後の最後まで勇気を持って挑み続ける。共に走る。
— 湘南ベルマーレ (@bellmare_staff) 2017年11月15日
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そして2試合を残して、湘南と共に自動昇格するチームが決まった。まさかまさかの初昇格の長崎というのは、シーズン前には予想もしていなかった。春先にはチーム存続の危機といえる状況に近づいていたはずなのに。
『ジャパネットたかた』の傘下に入って財政面では潤っても、それだけで戦力が急激にアップするわけでもなく。トップが"あの"高田明さんになったことで、クラブのあり方そのものに化学変化が起きたとしか思えない。
ゼイワンの意味がわかる・・・?!
— Jリーグ (@J_League) 2017年11月11日
高田社長から選手・スタッフ・サポーターへ向けた熱い熱いコメントをたっぷりノーカットでお届け😄#ゼイワン昇格 @A_TAKATA @v_varenstaff #Vファーレン長崎 #vvaren#Jリーグ #jleague pic.twitter.com/S6ZI5u2A9V
福岡が躓き、名古屋が伸び悩む中で、最後まで軽やかに走り抜けた長崎。早くも地元出身のJ1の選手を集め始めて戦力アップを目論んでいる。J1でどんな戦いを見せるのか、楽しみだ。もちろん湘南も負けずに闘っていかねばならないのだが!
FUNKISTが作ったV・ファーレン長崎の応援歌 『V-ROAD』
V-ROAD FUNKIST LIVE & Vファーレン長崎チャント(2017/8/11 第27節 湘南ベルマーレ戦)
実は長崎のチャントがお気に入りでして。音源買ってしまいたくなる(笑)。